楽天トラベルがバス事故翌々日「ご乗車いかがでしたか」のアンケート送信、自動だからしょうがない?それともやはり無神経?
連日ニュースで大きく取り扱われている関越道のバス事故ですが、楽天トラベルがバス事故の被害者に「ご乗車はいかがでございましたか?」と自動メールを送って、メールを受け取った被害者や家族らが憤っているとスポニチのサイトが伝えています。
- 楽天トラベル自動メール バス事故翌々日「ご乗車いかがでしたか」 ― スポニチ Sponichi Annex 社会
出発日の翌々日に自動送信されるシステムだったとのことで、ライフイベントや登録情報に従いシステム側で自動送信されるこの手のメール、顧客との関係値を維持、高めるのに有効ということで多くの事業者の方が利用されていますが、この手の課題がある事は指摘(認識)はされていた事かと思います。
活動状態をトラッキングして案内を送るようなシステムは別として、登録情報をベースに案内を送るようなモノについては登録者が亡くなってもそれを自立的に判断できませんから、今回の楽天のようなケース他のサイトでも指摘される可能性はあると言えます。
ただ今回このようにニュースに取り上げられる原因、同社のサイトを通じバスのチケットを申し込んだ会員に送られたという点が人間の感情を刺激してしまっていると思われ、記事ではこんな記載も
文面で「『お客さまの声』にご乗車の感想を投稿していただきますと、乗車された生の声を、ほかのお客さまと共有できます」などと水を向けている。
この手の文面はテンプレートとして送信されるので、それにイチイチ反応する必要はないという意見と、やはり感情のある人間だったら気分良くないよね…という意見に分かれると思います。
ITは膨大なデータに対して迅速、正確に作業を行うことを可能にしてくれますから、現代のビジネスには必要不可欠。ただ今回のような「気が利かない」と思われる事も起きてはしまうのですが、それも条件の設定によってはある程度回避可能だったかもしれません。
先日クレジットカードの不正利用について電話連絡を受け即カード停止処理をしてもらった話しを紹介しました。この場合は何かしらの条件設定に合致した取引が発生したら担当者にアラートがあがり取引確認、カード保有者に事実確認を電話で行い、その返事の内容によって適時処理を行っていくという業務フローが組まれているから可能になっている訳です。
つまり、海外旅行なら誰もが保険加入しますけど、これ事故に遭遇する可能性を考慮しての事ですから、想定される状況の中に旅行中の事故という要素を加え、処理のフローを付け加えることで無神経な文面のメール送信を一時停止させることも技術的には可能なはず。
技術的に可能ってのと、実際にどこまでやるか、というのは別問題ですけど、こういう端々に企業の姿勢ってのは見えてくるのかもしれませんね。