長期インターンの『グロース』。なぜ、完全無料化に踏み切ったのか?【前編】
私の会社(エフィジェント社)では、随時 新規サービスを企画しリリースしています。
その一環で、2014年7月、グロースという長期インターンのマッチングサイトをリリースしました。
長期インターンって、限られた学生向けの小さいマーケットなのですが、意外と激戦区になります。
参入障壁が低いので、私の知る限りでも、30位の競合サイトがあります。学生だけで運営しているものもあります。
ただ、既存サイトは どれも費用対効果の面で問題有り。
一定のサービスレベルに達しているものは、どれも価格が高い。適正価格でない。
我々なら、もっとリーズナブル価格でできる、また、小さいマーケットの為 大手も入ってこない、よって勝算有りと判断し 後発参入しました。
2014年は、テストリリースという事で 無料にしてました。
で、2015年以降についてですが、いろいろと熟慮の末、今回 完全無料化に踏み切ることにしました。
いろいろな関係者より「事業をあきらめたの?」「もう、やる気無いの?」とか頂いておりますが、そんな事はありません。
無料化は、戦略的な決断です。その決断に至った経緯を説明しますね。
●誰からお金を頂くか?
オプションは3つ。
1)求人掲載する企業
2)求人応募する学生
3)(仮に広告サービスを展開したとして)広告掲載するその他企業
ネット系サービスを立ち上げた事がある人なら、どれを選択すべきかはすぐわかりますね。
先ず、2)については、ありえない。そもそも、お金を持っていない学生からお金を取るというのは、非常に親和性が悪い。今回のサイトでは、誰も使ってくれなくなる。
そして、3)についても、難しい。
一昔前は、サイトのマネタイズ手法として、広告モデルが流行った。
ただ、今となっては、よほど、流行っているサイトでないと成立しない。
なので、少なくとも、現時点での選択はありえない。
という事で、消去法で 1)になる。
●どの課金方法を選択するか?
求人掲載企業に対して、どう課金するか?
オプションは2つ。
1)情報掲載料として...(固定金額で前払い)
2)実績報酬料として...(学生採用数に応じた変動金額で後払い)
1)については、立ち上げたばかりで 効果が未知数のサイトで、前払いは ハードルが高いだろうと考えた。
なので、2)でやりたい。
但し、2)のオペレーションについて、問題有り。
そもそも、長期インターン募集する企業は、ほとんどベンチャー系企業になる。
ベンチャーの一般特性として、お金に余裕が無い、それから、コンプライアンス意識が薄い。
で、そんなベンチャー企業に、学生採用数を単純申告させるのは難しいだろう。恐らく、申告漏れまくる。
なので、我々サイドで、学生を紹介した後、ある程度 その後を追っていかないといけない。
これ、追うとなると、だいぶオペレーションコストがかかる。
元々、価格を抑える事を命題としていた為、無駄なコストはかけたくない。
最終的に、価格に転嫁せざるおえなくなるので。
なので、ハードルは高いが1)にする。
その代わり、最大限価格を下げる。月額1万円の掲載料に設定する。
10倍位の価格設定しているサイトもあるので、だいぶ価格優位性は出せただろうと考えた。
長くなってきたので、今回はこのあたりで。【後編】に続く。
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新事業推進社 エフィジェント 赤秀有為
停滞しがちな新規事業企画・立ち上げを推進支援します。
【業界初!完全無料】ITベンチャー特化型 長期インターンのグロースも運営。