顧客ライフサイクルを意識することは重要だと気づいた日 #cloudworldjp
今日は、玉川さんのご好意で、Oracle CloudWorld Tokyo にプレス枠で参加し、カスタマーサービスのレベルをより高めるサービス RightNow のお話をうかがいました。昔、RightNow を使っていたこともあり、その進化の方向性が気になりましたが、明確な方向性がでていてわかりやすかったです。
米国を対象にしたある調査によると、以下の結果が得られたそうです。
- 55% を超える回答者が、素晴らしい対応を受けた時に、そのメーカーや商品を他人に一番すすめてしまうと回答。
- 80% の回答者が、嫌な顧客対応を受けたら、その商品を購入しないし、その経験を他人に伝えてしまう。
さて、Oracle 社では、顧客が購買・利用していく流れを「顧客ライフサイクル」として、以下のように整理されています (日本語部分は私の解釈)。
- Need: 購買に対する欲求が高まる。
- Research: ネットを使ったり、店頭にいったり、友人・知人のアドバイスを聞いたりして、情報を収集する。
- Select: 収集した情報を自分なりに整理し、最終判断をくだす。
- Purchase: 選定した商品を購入する。
- Receive: 購入した製品を受領する。
- Use: 購入した商品を使いだす。
- Maintain: ストレスなく使うために、ソフトウェア・アップデートしたり、カスタマーサポートを受けたりする。
- Recommend: 素晴らしい体験 (または逆に嫌な体験) をソーシャルメディアを通じて伝えていく。
これらは、経験則的にも間違いではないですし、今にはじまったことではありません。しかし、ソーシャルメディアの存在が、大きく影響を及ぼしていえます。各接点で求められているものも違いますし、機会損失をおさえるためにも、これらの各接点で適切な対応をできるように支援することが RightNow が目指している方向のようです。
以前使っていた頃からある Knowledge Base 機能を中核に、単に顧客データベースや顧客の対応履歴をまとめるだけでなく、各接点において必要となる情報を提供できることが、RightNow 最新版の特長だそうです。
スピーカーの方にうかがったのですが、一種の人工知能的な技術により、Knowledge Base を整備できるのだそうです。たとえば、Twitter や Facebook、メールといった各種インプットを収集して解析するとのことで、ポジティブな反応なのか否かを判別してグラフ表示してくれるそうです。
「FAQ の回答の書き方ひとつで、反応が変わってしまう。」とスピーカーの方がおっしゃっており、カスタマーサポートを充実していくためにツールの一つとして検討する価値はありそうですね。クラウドサービスでも提供されるということなので、価格的にも驚くものにはなりにくそうですし。また、 適切な反応 (回答) をするためのサポートも提供するということなので、なんでも機械任せにしなくてもよいようです。
RightNow を使うか否かは別として、前述の「顧客ライフサイクル」を意識することは重要ですね。日々、企業のウェブサイトの構築をお手伝いしたり、構築のためアプリを開発したりしているわけですが、このサイクルを意識して提案ができるか否かで大きく変わるような気がします。
今日は、時間の都合もあって概要的なお話がうかがえなかったが残念です。もう少し Deep なお話がうかがえる機会があったら、ぜひとも参加し CMS との連携についてディスカッションしたいなと思いました。