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テレ東旅番組にみる優秀な収益モデル

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最近、歳をとったせいか昔みていたバラエティー番組よりも、旅番組を見ることが多くなりました。その中でテレビ東京の番組を多く見ていることに気づきました。

よくよく考えると、行き先は国内のみでどの番組も大きく変わらない。何が違うかというと、人と手段と行き先が変わったのみ。

それを踏まえ、自分が良く見る番組を一言で言うと・・・

もやもやさまーず:お笑いのさまーずとテレ東の女子アナが街をぶらぶらするもの

そうだ旅に行こう:芸人やタレントが突然休みをもらい自分で考えて旅をするもの

バス乗り継ぎの旅:タレントの3名が路線バスを乗り継いで目的地まで旅をするもの

街道リレー旅:バス乗り継ぎの旅の歩き版(似たようなもので自転車版・トラック版もある)

旅番組の要素としては、人・行き先・移動手段の3つがあると考えます。

この3要素のみで作られるのが、観光地に行って、おいしそうなものを食べて、いいホテルに泊まり、温泉に入るという王道の旅番組。しかし、テレ東の旅番組は上記3要素のほかに「タイミング」という要素を加えることで、番組の種類を広げています。

王道の旅番組は、行き先・宿泊場所・食べるものは事前に決まっているので全て計算しつくされている。このような旅は、旅行会社のパックツアーのようなもので、意外性が少ない。

それに対して、上記の旅番組は目的地以外は移動手段から、食べるもの泊まるところまで全て出演者自身がその場で決めます。そのため、タイミングが悪いと芸能人がカラオケボックスで宿泊するというケースもありました。いわば自由旅行のようなもの。自由旅行にはパックツアーにない出会いや発見があり、テレ東の旅番組はテレビで自由旅行の楽しさを作り上げています。

旅番組という低予算で製作できるものを、タイミングという要素を含めることでここまで多様化させる収益モデルは秀逸だと考えます。

番組制作に関わる人はそう多くないとは思いますが、今までにない要素をプラスすることで既存の製品から多くの収益モデルを構築するという考え方は、見習うべきことが多いと気づかされます。

 

 

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