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クラウドでOracle RACが当たり前になる日@Database 11g R2を試してみる(画像あり)

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Oracle11gの最新データベース R2 がすでに米国からダウンロードできるようになっています。
http://www.oracle.com/technology/software/products/database/index.html

まだ、Linux版だけですが多くの方々がダウンロードして試しているという記事をよく見るようになりました。(てっきり、Sun Solaris 版のダウンロードも同時?、というサプライズも期待しましたがそれはなし...)実際のインストールをした動作結果やその様子はまた別のシーンでご紹介するとして...

Oracle Database 11g R2、もう「クラウド」の次の「クラウドマネジメント」に移ったのではないでしょうか?、そして新しい考え方の登場でRACはクラウド上(とくにプライベートクラウド上)での重要な役割を果たしそうです。

Amazon EC2、Google App Engine、force.com、Windows Azure と階層は少しづつ異なりますが、非常に優れたクラウドコンピューティングのためのテクノロジーとソリューションが確立されはじめています。どの技術も実際に使ってみてわかるのは、
 ・手元に一切のリソースを必要としないこと
 ・それでいて、規模の拡大縮小が自由に近いこと
 ・おおよそ情報システムを構築する上で必要とされる多くの解決策が用意されていること
などは感じ取ることができます。事実、私は今でもAmazon EC2でもう連続稼働中のサービスをもっており、そのサービスは止めると多くの影響があります。
同時に、force.com でもシステムの一部が稼働しています。これらのAmazon EC2、Google App Engine、force.com、Windows Azure などは、個々の比較的新しく登場した独自の技術の集大成であると言っても良いのかもしれません。(別にまだクラウドコンピューティングで標準があるわけではありませんので...)
よって、個々のクラウドサービス上でのマネジメントは、これまた個々のクラウドサービス上に特化した管理画面から行うことができます。いや、別々の管理画面からしか行えません。
force.com 上で動いているデータアクセスに限界があったからといって、即座に Amazon EC2 のインスタンスを付け足すということはできません。異なるソリューションですから。

この方向に良い解決策があるとすれば、それは抽象化された層の必要性でしょう。たとえば、データベース上に配置されたサービス。Oracle Database 11g R2 は個々にクラウド環境が存在するという域を飛び越え、クラウド全体のマネジメントを実現することができるようになった第一歩とも言えるかもしれません。

たとえば、Oracle RAC One Nodeの登場。
Oracleデータベースによるコスト削減効果やスケールアウトの柔軟な拡張性を手に入れるには、RACは欠かせません。このRACはもはや、Oracleデータベースにとって、クラウドコンピューティングを形成する上で必須だと思っても良いでしょう。そうすると、RACの導入を容易にする必要があります。「最小構成は1台でも可能」という選択肢を与えてくれるのがOracle RAC One Nodeかもしれません。しかも、運用管理も共通で他のノードへの移動や、大規模RACへの移行も可能。(とすると別にVMwareで仮想化をする意味も無くなくなるかも...)
軽量なRACから大規模で高い可用性が求められる領域まですべてをRACという技術で覆う、つまり、小規模だろうが大規模だろうがRAC化することで同じ恩恵を低コストで手に入れ、
すべてのシステムをグリッドというオラクルが主張するクラウドコンピューティングの基礎上に構築し管理することができるのです、管理は Enterprise Managerだけです。

たとえば、Oracle ASM Cluster File Systemの登場。
Oracleデータベースの格納領域(つまりストレージ)を仮想化するASMが、汎用ファイルシステムとして使えるようになるのです。これは、トランザクション処理やデータウェアハウスだけで使用していたストレージのグリッド化から、企業情報システムで利用するあらゆるファイルのグリッド化を意味します。つまり、企業がかかえるデータ、ファイルを含めた情報のすべてをグリッドというオラクルが主張するクラウドコンピューティングの基礎上に構築し管理することができるのです、管理は Enterprise Managerだけです。

折しも、Amazon Web Services が Amazon Virtual Private Cloud(VPC)をスタートします。このAmazon VPCによってプライベートクラウドとパブリッククラウド(Amazon の)のシームレスな統合が可能になります。そして、Amazon VPC と Oracle Database 11g R2 の RAC で、たとえば物理的なサーバが企業内であろうが、企業の外であろうが(Amazon VPC)、同じ管理画面上から、RACのすべてのノードの管理を行うことができるようになります。ふたつのクラウドを組み合わせたシームレスな運用は、まさにクラウドマネジメントとも言えるでしょう。(もちろん、Amazon VPC 上で RAC 稼働が確認されるのを待つのが今後の楽しみですが...)

実際にやってみると、このふたつのクラウド(プライベートクラウドとAmazon VPCによるクラウド)上の環境でOracle Database 11g R2 を動かす姿は圧巻です。すべてのデータベースサービスが共通のアーキテクチャで稼働し、管理される。すごいクラウドマネジメントです。それとなく図にしてみました(下記)。

そのほかにもパフォーマンスの改善、圧縮効率の最大化、インメモリ技術の強化、セキュリティの強化などもあげられますが、Oracle Database 11g は「共通のクラウドマネジメント」の扉を開けはじめた気がします。

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