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自らできないことへの批評は分をわきまえるべし

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橋下大阪府知事が知事になる前に行った様々な発言が「机上の空論」だったとの発言を行い、評論家先生方と激しいやり取りをしているようです。身の回りの実務では同様のことがよく起こりうることだと思います。

「新しい戦略はなぜ行き詰るのか」という本でも触れられていますが、机上で考える戦略はあくまでも仮説であり、実務では試行錯誤、修正を行うことがどうして必要になります。同じように、様々な問題に関して検討するときも、実際に行う時点では様々な矛盾が発生します。これ事態はいたしかたないことだと思いますし、そうでなければ論理的な戦略は常に成功するという結果がわかる事態しか発生しえず、不確実性が全く無い世の中になってしまいます。

しかし、その一方で様々なことを考え、意見を述べること、そしてそれをまとめて形にすることは、PDCAをきちんとまわす上でも重要なことになります。単純に他人のまとめたもの、実施した結果を批評・批判するだけであれば誰にでもできることでしかありませんが、自分で考えたことをまとめ、やってみて修正するのであればそれは大きい進歩を生みます。

自分でやってみる、または他人の考えに対して自分の考えをまとめ、それを形にして提示するということができれば、お互いに切磋琢磨して成長や改善が見込めると思います。最悪なのは、他人の作成したものや実行結果に対して文句や批判だけを行い、自ら何もできない人です。これではそれこそ「単なる評論家」であり、「責任を持って仕事に携わっている人」にはなりえません。

自らできないことに関しては、分をわきまえて他人に対してコメントすること(自分でできないことに関しては、あくまでも相手を尊重してコメントするなど)。そして、自ら経験してみること、形にして提示してみること(人の資料の批判をするのであれば、対案をきちんと作成して提示すること)。これが本来あるべき、前向きな仕事の進め方ではないかと思います。

そういった意味で、橋下知事も、タレント評論家(弁護士?)からやっと自ら責任を持って仕事に携わるフェーズに移行して、いわゆる「単なる評論家」から脱皮しているのではと思います。

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