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言い切ることはスキルでは無い

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お客さまへ言いにくいことを言い切ることは難しいことです。例えば、お客さまの意に反して、やらなければいけないことをお伝えすること、お客さまからの依頼に対して出来ないと断ることなど、仕事をしているとそのような場面は結構多いものです。日本人のコミュニケーションを基調としたビジネス社会の中では、きっちり言い切ることが困難であることは皆様ご存知の通りです。

但しビジネスとして、お伝えしなくてはいけないことはきちんと伝える必要はあります。が、その一方で伝え方に関しては一工夫が必要です。どうも中途半端に、きちんと伝えることの必要性だけが先走って、単に伝えるという行為を行う人が増えているように感じます。

お客さまにやっていただかねければいけない場合には、その理由、やり方の案、そして何をどの程度お手伝いできるかなど、そしてお客さまの要望を聞き届けることが出来ない場合には、できない理由、代替案など、単純にネガティブなことを伝えるだけでなく、内容を発展的な形で伝えていく必要があります。

理由を曖昧にすることは言語道断ですが、それだけでなくポジティブに会話を成立させることがお客さまとのコミュニケーションでは重要になります。これは逆に自らが発注主となっている場合にも同様で、発注先に単純にオーダーしたり、発注先からのネガティブなお話を聞くだけでなく、そこからポジティブに一緒になって考える、折衷点を探し当てる、これが重要なスキルになります。

簡単なようですが、いざビジネスの現場に入ってみると、殆どの人ができない、さらにはできて居ないことを気がつかず、単純に伝える、言い切ることで自分の仕事が出来ていると勘違いをしている人を多く見かけます。

このようなスキルは本を読んでも、研修を受けても身に付くものではありません。先輩や上司がきちんと現場で指導できることが、高度なスキルを持ったビジネス上のネゴシエータを育てることになります。また同時に、交渉にはスキルだけでなく、入念な下調べ(この場合には原因や理由の調査と代替案等の検討)が必要になります。これができるように作業のやり方を教えることも上司や先輩の仕事だと思います。

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