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複雑系をもう一度紐解いて組織論を学ぼう

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かなり前に流行った複雑系ですが、私も当時とても興味深くその内容を追いかけていました。その中でもとても印象に残っていて、今でも何かにつけて引用させていただくものは、「ボイド」です。

クレイグ・レナルズという人が開発したシュミレーション・プログラムで、名前に由来はBirdoid、つまり”鳥もどき”の略語です。「ボイド」という鳥に似たエージェントの大集団を、障害物が沢山あるスクリーン上の環境で、行動させるものです。与えられたルールは

  1. スクリーン上の他の物体との距離を最小値に保つ
  2. 近隣の「ボイド」とスピードを合わせる
  3. 近隣の「ボイド」の質量中心に向かって移動をする

という単純な3つの規則です。その結果、どのような状況でシュミレータをスタートさせても群れが発生し、障害物を迂回するために群れが分離し、また合流するという、まさに鳥の群れと同じ結果を生んだそうです。

そこから生まれた創発性についてもいろいろな解釈や、そこを起点とした研究が行われたようでしたが、私個人としては、非常に複雑な動きを見せる集団(組織)は非常に単純ないくつかのルールでコントロールされているのではないか感じました。

このシュミレータが論理的にどのようなことを証明しているかは、あまり深追いしませんでしたが、その一方で組織のオペレーションに関して同じことがあるのではないかと今でも思っています。昨日のブログで「勉強する時間を作って充電したい」と投稿しましたが、組織が動くメカニズムに関して、ここらあたりから少し勉強してみたいと思っています。

実は、かなり前に買って読んでいない本に「複雑系組織論」というものがあります。今日会社の本棚にある膨大な本の中でふと目に留まりました。この本を読んでみて、お客さまの会社の組織としての動きを少しでも論理的に分析する一助にしてみたいと思います。

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