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書評「ロジカル・ブランディング」

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マーケティングやブランディングに関する著作はたくさんありますし、毎週のように新刊が発行されています。傾向としては、「流行を追いかけるもの」と「一般論を繰り返すもの」と「学術的なもの」に大別されると思いますが、視点や領域、さらには本質への洞察が十分で無いものが多いかなと感じます。

さて、今回目を通した「ロジカル・ブランディング」は、最高傑作ではないですが、「実務に適した」専門家受けする佳作では無いかと思います。特にブランド論ではほぼすべての著作が一般論であり、広告(コミュニケーション)の立場からの議論でしたので、実務では限定的にしか役に立たないものが多い中で、ブランディングを的確に整理して、今後の実務でのブランドの考え方の一案を提示してくれています。

整理学としても、B-CとB-Bのブランディングを比較・整理してくれていますし、ブランドの構成要素に関してもB-Bでも十分に使えるフレームワークを提示しています。

さらに、この本の良いところは、特にB-Bでのブランディングでは、「ブランディング=イメージ」がすべてでなく、製品、サービスそのものの力がブランディングであるという、本質論を的確に指摘しています。

通常の広告(代理店?)アプローチでは見られない、経営論としてのブランディングを語っている数少ない役立つ本だと思います。是非ご一読下さい。

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