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書評「重役室のサル」

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久々に、ざくざく読める楽しい本にあたりました。とても楽しく軽快なテンポで約400ページを一日で読みきれました。

ビジネスでの様々な行動や矛盾は、人間や組織を「動物並み(サル並み)」と考え対比させると、自然界の動物の秩序や行動と同質のことを行っているという内容です。一貫して様々な人間の行動の実例を挙げて(カーリーフィオリーナの話とかも乗っていました)、その上で動物の行動のxxxと同じであると解説しているため、テンポ良く読めます。自然科学としての検証レベルが十分なのかどうかは解りませんし、あと具体例が極端であり、類型化して実ビジネスに適用可能な部分は検討してみる必要はあります。が、面白いです。

特に面白かったのは、「反応に当っては、5対1で肯定・否定の比率を確保すべき」であるという部分です。これはEDSで研究された結果で、5対1よりも肯定の部分が多くなっても非効率になるし、5対1よりも否定の部分が多くなるとそれも生産性に影響を与えるそうです。これはEDSでの結論なのですが、一方で霊長類の研究でも、ポジティブな行動5に対して、ネガティブな行動1というバランスを取っていることが判明しているそうです。また、ワシントン大学での研究でも、夫婦で同じようにネガティブな相互作用1回にたいしてポジティブな相互作用が5回に満たないと離婚に向かう確立が高くなるそうです。

自分の会社でも、家でも気をつけようっと…

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