テレワーク・モードで感じるWEB会議のコツ
»
テレワーク・モードになり、会議といえばWEB会議になるわけですが、それなりのコツがあるように感じています。
今日はWEB会議のメリット、デメリットについて所感を共有したいと思います。
>会議時間と効率に対する意識の変化
- 基本移動がないので会議を隙間なく入れられるように。でも連続して会議を組むと、前の会議が延びるとインターバル(移動時間)がないので次の会議に遅刻し「玉突き」が起きるので注意。
- 会議室の制約がないため、会議延長がないよう時間遵守の意識は薄れてる気がする。会議が間延びしても予約スケジュールの関係で会議室を追われる必要性がないので。
- あるときAGENDA的に通常で2時間分だと思って2時間枠で会議を開催したが終わってみたら80分で目的を達成。きちんと準備し進行すれば意外とWEB会議の方が効率的なのかも。工夫すれば大抵の会議は1時間枠で開催できる方向に効率化できそう。
- 仮に会議は常に1時間枠としたとき、与えられた「60分」の会議枠をAGENDAをどういう割り振りで消化するか、段取りを工夫する意識も高まる。実際上手く工夫できると普段の1時間枠会議のテレワーク版であっても、会議の達成効果がより向上した感触もある。
>普段より会議だらけになってる気が・・出席者も普段より多いかも
- WEB会議では参加(発言)している人が限定されるからか、傍聴者の多さに気づく。でもWEB会議システムが録画録音してくれたとしても議事録共有機会はないから、よりたくさんの傍聴者がいたがいい。会議室での会議と異なりキャパ制限はないので、「ついでに会議中のやりとりを聞いておいて」的な人全てに傍聴者としてのInvitationして問題ない気がする。上手く運用したら議事録が要らない(WEB会議システムが録画してくれるのでデータのまま保管しておけばいい)。
- しかも、傍聴者が多い方が、自分や相手の発言を多数のみんなが聞いてくれるから、「言質を取る」じゃないけど、密室会議じゃなくなって、発言者も緊張感が普段より高まり、かえって効果的な気がする。
- これって、、WEBじゃない普通の会議も同様で、発言者と質問等応答相手とのコミュニケーションの連続と組み合わせが会議の本質なんじゃ?って気がする。WEB会議ではその図式がより明確に参加者に示されるので、各参加者も自分の立ち位置が割り切りしやすい。
- ただ、プレゼンテーション的には、「上半身しかみえない」ので、気持ちや雰囲気を対面以上には共有できない環境で会議することになる。でもそれをいかに効果的に活かすかが鍵でもあり、WEB上で共有する資料の出来と事前準備(後述)、そして司会者側は、どの参加者にどこでどういう議論に参加してもらってどこの落としどころに誘導していくかのシナリオ準備、これらWEB柿木ならではの経験を重ねていくと、ファシリテーションが上手になる確信がある。
>資料等周到な準備の徹底
- 前述したとおり、効率的に会議を進行するためには、WEB会議システム上で「共有する」資料の準備が不可欠。これをちゃんとやらないといわゆる「空中戦」議論になり会議がグダグダに。。
- 準備する資料もハードコピー(印刷・配布)なしでPC上に投影するのでそれを意識した構成にする。フォントの大きさや書体(注:経験上、PC画面上と印刷書面で各書体は見栄えが変わります!)を工夫し、またプレゼンテーションが効率的になるならスライド構成が冗長であってもまったく問題ない。
- 共有予定の資料は1営業日前(=24時間前)を目安に事前作成を終え、メール等で参加者に事前共有しておく(場合によっては仕掛版でも失礼はない)とよい。当日まで伏せておきたい等意図がない限り。この資料準備系の作業が万全だと、会議が1時間枠に見事に収まる。
- 自身のスケジュール上、同日に会議が多数ある場合、会議毎にサブフォルダを個別に作ってそこに必要資料を格納しておくとか、各会議開催前に必要な資料全てをあらかじめて開いておく等、工夫を追求しよう。これに気を付けるだけで5分以上会議効率がセーブできる(実体験に基づく。ここで言う5分間のセーブは大きい!)。
- 準備し共有する資料は、資料構成を「予告・予習編」「会議当日の本編」「会議後の復習・宿題編」にざっくり3つに意識的に分けておく。
- 「予告・予習編」を会議前に共有して参加者に告知し、事前に依頼したいこと、みておいてほしいものを伝えておく。
- 「会議当日の本編」で会議当日、議論等したあと、会議中~会議後に直接ファイルを編集して、更新版を出席者に再回覧する。
- 「会議後の復習・宿題編」では、各位へ指示/依頼/相談事項を前述資料も通じて発信したい相手にしっかり伝えたいことを会議後速やかに最終化し、共有(必要なら出席者にCC)。
>宿題の確認等「予習」「復習」の意識
- あらためて会議の多さを痛感した。会議以外の自分の執務時間がむしろテレワーク前より少なくなった。通常モードだと「会議が多いのは悪」という印象が強いが、テレワークモードだとWEB会議なしに複数のコミュニケーション相手と協議・調整ができないので、どうしてもWEB会議は増えてしまう気がする。でも増えることは悪ではなく、そこに効率化を徹底することかと。
- 会議前に事前共有された資料には必ず目を通しておくこと(予習)。その上で宿題が課せられた場合はそれをいつまでに(+誰と協同して)完了させるかを明示して関係者に承諾させること。宿題がなくとも、「議事録はないものと割り切り」会議で協議・討議した内容や次のアクション等をきちんと「復習」する習慣をつけよう。
- WEB会議中であっても会議中にはできるだけメモをとり、会議後には正式な議事録を期待せず自分のメモから自分なりの議事録をおこしておく(あとで正式版が出るなら突合するとよい)
>(ご参考)ドレスコード
- ビジネススーツではなくとも、少なくとも会議のときはビジネスモードの着衣であるべきです。私も会議のときは自宅であれ(土日に会議のとき)平日であれ(ホテルですが・・)ジャケットを羽織ります。新規営業とか大事な会議ではネクタイもするようにしています。テレワークだからではなく、普通に仕事しているはずなのです。
- ちなみにWEB会議中じゃなくても、テレワーク開始~就業まで、自分なりの「仕事着」に着替えてから意識を切り替え仕事しましょう。なおWEB会議に映らない上半身だけでなく下側の衣服にもしっかり気を使って仕事に臨みましょう。要は「仕事している」わけですから。個人的こだわりですが例えば私周辺では「カジュアル過ぎは厳禁」「スリッパ禁止」「特段の理由ない限り顔出しで会議」を推奨しています。
>まとめ
- いろいろ書きましたが、ここまでの経験からまとめると、WEB会議中心にテレワークというのは、必ずしも生産性が低下するわけではなく、生産性の低下要因がどこにあるかを見極める貴重な機会でもあるな、と実感しています。オンサイト・ワークにそれだけ非効率が元々あちこちあって、我々あらためて生産性向上を今後の展望を鑑みてちゃんと考えなければ、ってことです。
- 会議については、会議という形態の仕事イベントにおいて、非効率はどこにあり、会議の開催意義がどこにあり、等あらためて会議の必要性と会議体運営の合理化について先週からいろいろ考えさせられてます。テレワークだと会議ゼロでなかなか成果を創出できないですね。人的リソースが生み出すアウトプットは、自分以外の他者とのコミュニケーションによって検証・検収され、はじめて対価が認められるのだな、と痛感しました。
- 最後に「勤労意識」の問題として、テレワークになったからといって気を緩めていいわけではなく(当たり前)、今我々が世間や業界・企業から評価されているはずのこととは、テレワークモードできちんと成果を創出できる人が今後も企業・組織ないし業界に必要な人であって、そうでない人達は身の危険を感じた方がいいということです。ネットでもいろいろ記事が散見されていますが、非常に痛感します。会議で発言するかどうかではなく、例えば会議にその人が参加しているから発言はなくても会議が効果的に進行するとか、会議に陪席したおかげでその人のその後の作業効率や質が向上するとか、会議を通じていかにプロジェクトや組織・チームの生産性が向上するか、ということをこの機にみんなで検証し、より良い仕事環境を目指していきたいものです。
少しでも参考になるヒントがありましたら誠に幸いです。
SpecialPR