稀勢の里に重ねる、トップセールスからの陥落・終焉の図式
大関まではすっげぇ強かったんだよね。横綱になって最初の優勝と引き換えに大けがしたのが本当に痛かったですねえ。残念です・・・
でも、おつかれさまでした。これからの方が人生長い。これからも一層頑張っていただきたいと思います。
さて、、
NEWSをみていて、自身の仕事人生に少し重ね合わせて感傷的になる自分がいました。
最初の会社では、どうやってもセールスがうまくいかない、ノルマがクリアできなくて昇進できない。タイトルが変わらないから何年間も給与もあがらない。どうあがけばいいのか悩んでいるうちに、当時の上司から進路も退路も断たれる仕打ちをうけて、失意の中会社を去り。
次の会社では、心機一転、3年かけて(一応計画通りではあった)、セールス・ノルマをクリアし、その後も順調に昇進・昇給。しばらくトップセールス、絶好調の日々を送ることができた。でも「絶好調」を味わうということは、必ず右肩はじき下がっていくということ。峠を越えると、あとはいかに「下がりどまり」をつかみ、そこから「安定期」に移行するかが大事と考えていた。気を緩めると「ジェットコースター」の惨劇が待っていることは最初の会社で体験済。しかし、、、コンサルティングサービスは人財商売。自身が努力しているつもりでも、仲間が失敗したり、外的要因による不慮の事故にあったりと、だんだん運やツキに見放されてきたのか、安定期の維持ができなくなる。そして最後は社長と喧嘩になり、またも失意の中会社を去る。
自分にも反省点はあります。しかし、それでも「負った傷」はなかなか癒えません。
また似たような会社に似たようなポジションで転職しても、またいつか同じ思いをし、「新しい傷」を負うに決まっている。だったら、自分で起業して新しい道を切り開こう。そう思い直して、今の会社を経営してまもなく7年になります。
どうにか経営はできていて、利益のでないときもたまにあるけど、特に今はいろいろ投資したいこともあってあんまり儲かってないんだけど、でも厳しく面白く、会社経営をやってます。自身もクライアントを4つ抱え、現場にも出て汗をかき、自ら人財商売、客商売の楽しさ辛さを痛感しながら日々を過ごしています。
稀勢の里と自分を比べるなんておこがましいの極みですが、、、
絶好調だったときの自分の姿をあまりに強く憶えこんでしまうと、いわゆる「過去の栄光」がまたやってくると大きな誤解をし、判断を誤り、マイナス・スパイラルにはまっていきます。時間が経てば「得意技」も決まらない。いろんな意味で時間の経過が「老い」をもたらし、差別化できているはずだった自分の得意技はもうさく裂しないのです。
今おもえば、2度の会社員人生の中で、たくさんの失敗体験といくつかの成功体験から、今の自社経営にいろんなノウハウ・テクニックが活かされて、どうやらいくらかは運やツキも回復し、どうにか経営を継続できている。でも、仕事人生は結構に「綱渡り」です。ほんのちょっとの怠慢や意義のない意地張りが、大きなロスやダメージにつながります。この緊張感は会社員のときにはしっかり持ててなかったなあ。
調子がよいときの自分には、自分を良く思ってない人たちも「仕方なく」群がってきます。抱える組織も大きくなっていく、当然業績はあがる。でも「絶好調」はいっときのことなんです。次第に自分を良く思っていなかった人たちは去っていきます。時には仕返しみたいな仕打ちも襲ってきます。それに耐えて、捲土重来を目指すものの、頑張る自分を気遣ってくれるひと握りの「本当の仲間」にもいろんなことが襲ってきます。
それに耐えて、最後に仲間たちと笑って祝杯をあげる日を目指し、日々頑張っていくしかないね。
「得意技」は日々改良し進化をさせなければなりません。また「新しい得意技」の開発も必要です。いつまでも古い武器に頼っていてはいけません。何事も「目新しい」「魅力的な」サービスはいつか「コモディティサービスとなり、競争力は次第に失われます。それに気づかず戦い続けていくのは負ける確率を上げるだけです。
つきあいを大事にし、仲間を信頼し、自分を信用してもらえるように、日々精進、ですね。。
それにしても、、、こんなにファンから愛されてこれて、稀勢の里はそれが一番幸せでしたね。本当にお疲れ様でした。