生意気くらい、いいんだよ。
新入社員の頃一人の同期が、とある顧客との名刺交換で先方部長からもらった名刺を人差し指と中指の間に挟んで「どーも。」・・・バカ!
さすがに礼儀知らずも甚だしいだろ。
彼はアサイン初日にして、ジョブマネジャーにその直後にボコボコに殴られ、即効クビになりました(注1)。
こんな例は確かに甚だしく阿呆なわけですが、それでも、もしかしたらこいつも技術的には何か優れたものを1つくらいもっていたかもしれないと、最近にして、ふと彼のことを思い出します。
コンサルタント業の場合特に、対顧印象というか、何か特徴的なことが深く印象付けられないと、ご指名いただき良い条件で仕事できる機会に恵まれない気がします。もちろん、良い意味での特徴です。
松下幸之助さんでしたか、新入社員のときにわざと当時の社長に向けてお茶をこぼし、自分の存在感をアピールしたとか(注2)・・・
やりすぎはいけませんが、他の人より、何かしらの工夫を凝らして目立っておくことは重要だとは思います。
確かに、完璧な人柄で仕事の能力も抜群な人が望ましいに決まっていますが、そんなスーパースターみたいな人ばっかりこの世にいるわけがない。
っていうか不肖だって、至らないことがいーっぱい。
人間的にぜんぜん、まだまだ未熟で、日々反省することがいーっぱい。
ましてや、部下だろうとお客様だろうと、所詮は他人。
生い立ちから教育理念まで細かく把握・分析しているわけでもないし、そんな深部まで読み取って教育・指導するなんて難しすぎる。
人間、短所や欠点、1つくらいあるさ。
でも長所や特技だって、1つくらいあるさ。
不肖の口癖です・・・だからその短所に対しては、治し方あるいは補正の仕方というものがあると思ってます。
その短所が「生意気」だとしたら、・・・私は、そのくらいは「かえっていいじゃないか」と思ってます。
ビジネス上問題になることがあれば、随時助言し、その場で必要なだけ軌道修正をさせればいいと思います。
ですが、その短所の裏には、ある特技・長所に活かされている何かがあるかもしれない。
詳細にプロファイリングでもしない限り、抜本的な治癒をあんまり乱暴にやりすぎちゃうと、気がついたら特徴的な要素が全部なくなって、角が丸すぎる平凡な人になっちゃうかもしれない。それではかえって「売れる人」にならなくなります(多分)。
生意気にも限度があるだろう?そのとおりです。
限界はあるのですが、多少はいいんじゃないかと。
それを許容するのは上司の器でもあるし、あるいはどのレベルを許容するのか、許容レベルを超えたときの治し方、そして許容範囲におけるその「短所」をいかに工夫して「特徴」的に魅せるか。その辺が問われている手腕のように、常日頃プレッシャーを感じております。
何か1つでも取り柄がある。それがなんといっても、本当に素晴らしいことです。
短所は工夫して長所がより際立つ、できるだけ伸ばせるようにしてあげる。そっちの方が正しい戦略だと思う今日この頃です。
「生意気」なくらい、かえって負けん気あっていいじゃん。上司や周囲だって、そいつに負けるか!俺の方がぜんぜんデキるぞって、かえってやる気が活性化するような気がします(注3)。
とかいいながらホントに生意気言われると結構暴力的だったりする不肖なんですが・・・^^;
(注1) 本当に退職するにあたっては正規のプロセスをふんだと思いますが、少なくともそのプロジェクトからは即効抹殺されました・・・
(注2) 記憶が間違っている部分があればすみません。
(注3) 繰り返しておきますが、限度というものはあります!