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過去の栄光にすがってもいい

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作家の内藤みかさんが、水泳のオリンピック選手から俳優になり、『坂の上の雲』にも出ていた藤本隆宏さんの苦労話をテレビ番組で見て、ブログで紹介されていました。

遅咲きの俳優・藤本隆宏さんの物語 - 作家・内藤みかのメインブログ

藤本さんは、ソウル、バルセロナ五輪に水泳選手として出場し、入賞するという輝かしい成績を残したあと、26歳のときに俳優として生きていくことを決意し、もう二度とプールには行かないという決意で臨んだそうです。

しかし、俳優の道は厳しく、どうにもならなくなり、もう戻らないと誓ったはずのプールに戻り、コーチのアルバイトをすることに。そのときにオリンピックメダリストの木原光知子さんから「水泳があったから今の貴方がある。自信を持ちなさい」とアドバイスをもらったことから意識が変わり、水泳をやっていた経歴を含め、自分の過去を受け入れて生きていけるようになったそうです。

番組自体は見ていないので詳細はわかりませんが、藤本さんは水泳のことを出すと過去の栄光にすがって生きているように見られるのがいやだったのでしょうね。

私も、藤本さんと比べられるような栄光ではありませんが、大学時代に「アップダウンクイズ」「アタック25」などのクイズ番組で優勝したことがあります。もうずいぶん前の話なので、この話をしても、過去の栄光にすがっているように思われたり、単なる自慢話に受け取られたりするだろうなと思って、なるべく話さないようにしていたこともありますが、今では自己紹介のときなどにもよく話をしてます。私は地味な人間なので初対面の相手に覚えてもらいにくいのですが、この話をすると覚えてもらえるからです。実際今でも社会貢献型クイズサイト「eQuiz」を運営しているし、クイズをやっていたことが今の自分に大きく影響をしていることは間違いありません。過去の栄光にすがっても、その経験を自分の強みとして、今や将来に活かしていけるのならいいと思います。

成功も失敗も含めて、いろいろな体験を積み重ねてきた結果として現在の自分がいます。だからこそ、過去の体験のすべてをありのまま受け入れ、過去を振り返ってみることが、今の自分を理解し、よりよく生きていくことにつながります。そのための有効な手段が、自分史をつくって過去の棚卸をしてみることだと思います。年末年始の冬休みで時間がある方は、ぜひ自分史をつくってみてはいかがでしょうか。

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