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ソフトバンク流 超即断の仕事術

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オルタナティブブロガーの大木さんから「ソフトバンク流 超即断の仕事術」をいただいた。大木さんの最新作だ。私が書評と言うのはおこがましいので、軽い感想ということで。

私は大木さんと仕事上の繋がりは全くない。大木さんに会うのは、毎月定例のブロガーミーティングの時のみだ。

ブロガーミーティング後の懇親会でのんでいる時の大木さんは、どう見ても普通の気の良いオッサンにしか見えない。この本を読んで大木さんがソフトバンクでやってきたことを初めて知り、大木さんはスゴイ人だと理解できた。ちなみに、一見普通の人に見えて、実はあるセグメントで強い影響力を持つ人は、大木さん以外にもオルタナティブブロガーの中に存在する。

この本の目玉は、大木さんがソフトバンクで孫社長といっしょに仕事をしている間に、見聞きしたこと、体感したことだ。少々まとまりがない印象はあるように見えるかもしれないが、それはなるべく多くのことを伝えたいという著者のサービス精神の表れだろう。

あまりに短い時間にあまりに多くのことを成し遂げなければならない状況では、これまでのやり方や形式に囚われることなく、大胆な発想や施策が必要とされる。その中でも、この本にあるように社外のプロを責任者にして、その下に社員を付けることができる会社は、あまりないだろう。ソフトバンクならではの大胆な人事ではないかと思われる。常識を気にしない発想と、それを受容れることができるソフトバンクは、なかなかの特別な会社だ。

システム構築に限らず何かのプロジェクトを推進するプロジェクトマネージャーにとって、この本はもっとな内容が多く、役に立つはずだ。私はこれまでの自分の経験と照らし合わせて、納得できることが多く、非常に参考になった。ただ、実際にハードなプロジェクトを経験したことがない人が、本の内容を覚えておいていざという時に思い出すような使い方は、難しいかもしれない。やはり頭で理解しているだけではダメで、自分で体験して初めて体得できることがある。

大木さんはソフトバンクを離れて、別の仕事をされている。その意味では、この本は大木さんのソフトバンクにおける回想録であり、すでに過去の話だ。今の大木さんはソフトバンクの経験の上に、その後の新しい環境での経験を重ねて、さらに進化した独自の仕事術の体系を持っているはずだ。次は「大木流 超即断の仕事術」を読んでみたい。

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