こんな時、何を使って作るか?
佐川さんの「100人程度の生徒管理データベースでお薦めは何ですか?」と、それに続く廣江さんの「100人程度の乳児管理データベースでお薦めは何ですか?」を読んで、あれこれ考えています。
中堅・中小企業が業務をシステム化したいと考えた時に、どのようなツールで開発すればいいのでしょうか。IT業界でSMB(Small and Medium Business)と呼ばれる市場です。
Webサイトやグループウェアであれば、標準的なパッケージでほとんどの企業の要件を満たすことができます。以前に「もうホームページビルダーには戻れません」で書いたように、NetCommonsを導入すれば、自分たちで更新できるホームページと使い勝手のよいグループウェアを一度に実現することができます。
これに対して、業務のシステム化はパッケージの標準機能だけでは足りません。企業規模の大小に関係なく、その企業固有の要件があります。もともと大企業に比べてユーザのITリテラシーやモチベーションが高くない中小企業で、無理にパッケージを当てはめると、結果として使われないシステムになってしまい、システム化に対する不満だけが残る可能性があります。
SI会社にとっては、仕様の打ち合わせや開発・テストの工数は、案件が小さいからと言って手間は変わりません。むしろ、しっかりした大企業の顧客相手より面倒かもしれません。これまで大手のSI会社がSMB市場に参入しようとして、なかなかうまくいきませんでした。
中小企業が自分たちのやりたいことを実現する業務システムを何で作ればいいのか、上のブログのコメント欄が参考になります。以下のような開発ツールがお勧めされています。
- FileMaker
- MS Access
- Google Apps
- サイボウズ デヂエ
- Salesforce
- 筆まめ
中小企業ではサーバを社内で管理できないことが多いです。SalesforceのようなSaaSは魅力的です。
私が開発するのであれば、スタンドアロンならMS Access、WebベースならSugarCRMになるでしょう。(参考:【SugarCRMの使い方】エクセルレガシーマイグレーションはSugarCRMで)
SugarCRMはPHPを書けば何でもできる自由度がありますが、オープンソースのためか見た目の色気に欠けるところがあります。マイクロソフトやセールスフォースの画面を見ると、アイコン一つにもお金がかかっていると感じます。見た目は一般ユーザには重要です。
理想は、Accessがブラウザ上で動くことです。データをクラウドのSQL Azureに置いて、ブラウザで動くAccessで簡単にアプリケーションを作れるようになるといいですね。