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【NetCommons】本を書くのはたいへんでした

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オルタナティブブロガーは、本を出している人が多いです。7月末には大木さんの本が出ます。私は、いろいろな縁があってNetCommonsの本を書かせていただく機会を得ました。

本を書くと言っても、他の方のように自分の名前で丸々一冊を書いたわけではありません。関係者で分担して全6章のうち1つの章を書いただけです。それでも、本を書くことはたいへんでした。

話があったのは、5月の連休直前です。自分が担当する内容はすでに決まっていたので、連休から書き始めて、5月末には全員の原稿が集まりました。原稿を出してしまえば終わりかと思えば、実はここからが始まりでした。

1冊すべてを1人で書くのであれば、大変であっても全体を通してブレは出ないと思います。6人で手分けして書いた原稿は、どうしても各人の個性が文体に出てしまいます。細かいところでは「サーバー」にするか「サーバ」にするかの用語の統一など、全体のトーンを揃える作業に時間がかかりました。

原稿段階で読んで直した後で、レイアウトして紙にプリントしたものをまた全員で読んで赤入れしてと、赤入れと修正を繰り返しました。全員で回し読みして赤を入れると、今度は修正指示に個性や矛盾が出てしまいます。それを、編集責任担当の人が最終的な判断をして、ようやくまとまりが出てきました。

今回、勉強になったことがたくさんあります。例えば、半角の( )と全角の( )の違いをご存じでしょうか。出版社の方に教えていただきました。単に幅が違うだけではありません。半角のカッコは英文字用で、全角のカッコは日本語文字用なのだそうです。半角のカッコは位置が微妙に下がっていて、日本語に使うとカッコだけが下になっておさまりが悪いそうです。このあたりをチェックするのは、出版社の編集者の基本だそうです。他にも編集者の視点でいろいろチェックしていただきました。元プログラマーとしては全角のカッコは少々気持ちが悪いのですが、本を書くときは全角が良さそうです。

本文を書くだけでは本はできません。ページ割りの構成、表紙や図表のデザイン、見やすいレイアウト、索引の作成、紙の種類の選定など、執筆者以外のいろいろな人の力が一つになって、ようやく完成です。

8月のNetCommonsのユーザカンファレンスに間に合わせることを必達目標に、関係者全員が一丸となって、ようやく校正が終わって出版社に引き渡すところまで来ました。

NetCommonsの初の公式ガイドブックは、8月に発売です。詳細はもうしばらくお待ちください。

Sample

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