メーカー製のOS無しモデルに注目
ノートパソコンで39,900円(税込)からと大胆な価格を打ち出しているHPには、デスクトップパソコンにもおもしろいモデルがあります。HP Compaq Business Desktop dx7500 SFシリーズのOS無しモデルです。価格は29,820円(税込)からです。
OS無しで29,820円という価格は、CPUがインテルCeleronプロセッサーだったり、ハードディスクが80GBだったり、モニタ無しだったりと、それなりの理由があります。価格だけなら、インパクトはあまりありません。興味深いのは、メーカー製のOS無しモデルであることです。
今回のモデル設定が新しいニーズに合わせたものか、不況による売上不振で部品が陳腐化する前の在庫一掃を狙ったものか、わかりません。理由はともかく、私が知る限り、メーカー製のパソコンでOS無しモデルが選べるのは、最近は聞いたことがありません。Windows以外のOS、例えば、Linuxを使おうと思っても、ほとんどのメーカー製のパソコンはWindowsプリインストールモデルのみです。プリインストールされてくるWindowsのライセンスを捨てるのが嫌なら、ショップブランドか自作パソコンにするしか方法がありませんでした。
実際に弊社では、評価や開発には自作パソコンを使っています。ほとんどはLinuxです。Windowsのライセンスが必要な時は、Visual Studio with MSDN サブスクリプションやTechNet Plus サブスクリプションを契約しています。
用途が社内用で、一度に1台2台なら自作しても大した手間ではありませんが、Linuxパソコンをまとまった台数でお客様に納品する場合は、ハードウェア保守が契約できるメーカー製パソコンが欲しいところです。
OS無しモデルには、FreeDOSがプリインストールされています。今時FreeDOSを業務で使うとは思えませんので、動作確認用と考えればよいでしょう。HPの直販サイトに以下の注意書きがあります。
※1 プリインストールされているFreeDOSとお客様が他社から購入されたオペレーティングシステム、その上で動作するアプリケーションソフトウェアおよびドライバは弊社の保守サービスの対象外となります。FreeDOSおよび他社から購入されたオペレーティングシステムとハードウェアとの相性に関しての責任は弊社では負いかねますことをご了承ください。
つまり、OS無しモデルに自分でLinuxやWindowsをインストールした場合、ソフトウェアのサポートは受けられませんが、ハードウェアの保守は可能ということのようです。
Linuxや別に用意したWindowsライセンスで使いたい方には、注目のモデルです。なお、必要があれば、構成はフルカスタマイズできます。
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