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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

内田樹さん・平川克美さん・小田嶋隆さん3人のトークショー参加!(2014年9月29日)

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夕べ(2014年9月29日火曜日)は、文京区のシビックホールで、内田樹さん・平川克美さん・小田嶋隆さんのトークショーに行ってきました。

以前から内田樹さんの本はたくさん読んでいて、一度、「生ウチダ」を見てみたい!と思っていたところ、都内でトークショーがあるというので申し込んだものです。

最初は二人のトークで進行していたのですが、1時間ちょっと経過したところで、突然、檀上に小田嶋隆さんが登場し、3人でより盛り上がっていきました。小田嶋さんの本も読んでいるので、これまた、「おお、生オダジマだ!」とミーハーな私は感動しました。(もちろん、平川さんの本も1冊だけ読んでから臨みました)

3人の話は「今の日本」や「これからの日本」についてのものでしたが、特にテーマがあるようなないような、雑談と言えば雑談、呑み屋で3人が怪気炎を上げてような様相でしたが、活字ではきっと書かれない(たとえば、取材であんな話をしても記事にはされないだろうなと思うような)過激な内容が多かったので、生で話を聴くことができるというのは有意義なことですね。

今後、なんか国がおかしなことになって、こういう鼎談の場所に警察官とか乱入してきて、「検閲される」というような時代が再びやってこないことを、ふと祈りました。

どんな話があったか、かなり過激だったので詳しくはあまり書けない気がします(笑)が、たとえば・・・。

内田さんが中高生に向けて講演する際、「今の大人の言うことなんか信じるな。これまでの価値観の中で生きてきた大人が勧めることなど真に受けてはダメだ」と子どもを脅すようなことばかり言うそうなのですが、それを子どもたちは熱心に聴き、子どもなりに理解しているという話が興味深かったのでした。 まだまだ子どもは大丈夫!とおっしゃっていました。

時代がどんどん変わっていく、これからはもっともっと変化していくだろうから、これまでと今の価値観で物を語る人の「コンテンツ」は信じてはいかん、と言うのですね。

痛烈な一言だと思います。(そして、もちろん、天に唾するような発言でもあります)

人は誰もがその時代の空気とか自分が生まれ育った場所・状況の影響を受けて価値観を持ち、物の見方や考え方の裏にはそういった個々人を取り巻く状況が見え隠れするものですが、自分より後の世代にものを語る際、自分の枠組みが錆びついてないか、というのは時々見直す必要があるのでしょうね。

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*昨日、内田さんが「安倍さんには、”破壊願望”があって、自覚しているかわからないが、その”破壊願望”に基づいて政治している」という発言が出たのですが、そのことについては、確か、『呪いの時代』という本にとても詳しく述べられていた気がします。(本のタイトルが間違っていたらごめんなさい。たぶん、あっていると思うのですが・・・)

*平川さんは、「株式会社」なんて終わっている。右肩上がりの時代を前提に制度設計した社会の仕組みは、徐々に終焉に向かう、という話をなさっていました。これは、『株式会社という病』という本で詳しく解説されています。


記事にされないこと、報道されないことってきっとたくさんあって、だから、書き手の「話」を直接聴くことができる機会があれば、どんどん生で聴いたほうがいいなーと思った昨晩。

【コラムの書き方について解説したもの。誰が想定読者なんだろう?と不思議に思ったのですが、私もコラムを書くので、勉強になりました】

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