グリーフケア講座(5):絵本作家・葉祥明さんのコトバに心癒され。
5月から通っている上智大学・グリーフケア研究所主催の「グリーフケア講座」。5回目の夕べ6/7(木)は、絵本作家・葉祥明(よう・しょうめい)さんの講義でした。
絵本や絵、詩をスクリーンに次々投影しながら、その作品を作った想い、関連する考え方などをゆっくり丁寧にお話ししてくださいました。とても穏やかな口調でお話しになり、心拍数が落ち着いてくるような気分になりました。
あのパステルカラーの絵には、あの色遣いにより、心が落ち着くということを意図しているのだといったお話しもありました。
後半は音楽を流しながら、会場を暗くして、目をつぶるように言われ、葉さん自らがご自身の作品を朗読してくださいました。10分以上あったように思います。いろいろな作品から、たくさんのコトバをゆっくりと語りかけてくださるような。
以下は、私のとっていたメモから。正確にメモれていないと思いますが、こんなお話しがあった、という備忘録です。
●幸せって何だろう? お金持ちになるとか物を持っているとか、そういうことじゃないか。幸せとは静けさと安らぎの中にある。peaceful mindという状態が幸せなんじゃないだろうか。
●今日、美しいものに心を向けましたか? 美しいものに気付いているだろうか。身近にあるたくさんの美しいもの。
●大きな幸せばかりを追うけれど、小さな幸せは毎日味わえる。
●人生が思うようにならないって? 人生には、キミが欲していることではなくて、キミに必要なことが起こるんだよ。
・・・・
最後の「キミに必要なことが起こるんだよ」は、ちょっとぐっと来てしまいました。
仕事でもプライベートでも、自分の意のままにならないことはたくさんあって、人間関係で悩んだり、ものごとが上手く進まず苦労したり、失敗して落ち込んだり。 「ああ、なんで、うまく行かないのだろう?」「どうして、こんな気分を味わわねばならないのだろう?」と思いや南無こともありますが、「必要なことが起こる」と言われたら、「この試練や苦労は、今の私に必要なこと」なのかも知れない、と捉えられるようにも思いました。
今、自分に必要だから、困難が起こっている。それにどう対峙するか、自分に突きつけられている課題なのだ、ということなのかも知れません。
でも、一方で、こんな言葉も紹介されました。
●希望とは必ず良くなる 夢は叶う 奇跡だって起こる そう信じること。
・・・信じることで、自分の想いは実現する、と。
・・・こう書くと、ちょっとスピリチュアル系なお話しに感じるかも知れませんが、決してアヤシイ感じではなく、ただただすっと心に沁みるコトバたちに癒されました。
講演後はサインしてくださるというので、その場で購入した本にサインいただきました。
100人近くが並んだようでしたが、一人ひとりと異なる言葉を交わし、握手し、ちゃんと名前を確認して書いてくださいました。非常に丁寧に接してくださる葉さんなのでした。
サインしていただいたのは、「頑張って働いている女性を応援したくて書いた本です」とおっしゃっていた『The Healing Cat』という絵本。
それ以外に紹介された本を以下に挙げておきます。(読んでみたい)
『海からの風』 (これも女性を応援しようと思ってお書きになったそうです)
『あのひのこと Remember March 11. 2011』 (3.11直後は書けなかったけれど、「忘れないで」と「それでも生きて」という想いを込めたとのこと)