怖いもの:「口裂け女」か「てけてけ」か?
昭和な女・田中淳子です。
ギャグが古いとか喩えが古いとか、色々突っ込まれておりますが、考えてみたら、現役で働いている人の大半がいまだ「昭和生まれ」ではないだろか。だから、あと10年は「昭和」で生きていけますね。(なんのこっちゃ)
さて、その昭和で最も怖かった噂といえば、「口裂け女」です。
町田市に住み、国立の高校に通うという、三多摩地区に青春の拠点を置いていた私は、高校時代に「口裂け女」がみんなの恐怖の的だったことを鮮明に覚えています。
ネットのない時代なのに、これ、たしか、あっという間に全国区になった気がします。TVとあとは何で広がったのだろう?不思議。
目撃情報も現れて、たいていの場合、「トモダチのトモダチが見たんだって」という、怪しいものばかりなのですが、そういうのを聴いて、わーーきゃーー、というのがまだまだ青い子供たち。
クラスメイトの一人など、もう本当に信じていて、だから、学校が終わると一目散に帰宅する、という日々を送っていました。
30年くらい前の思い出です。(多くの方が、これは覚えていると思う)
勤務先で「口裂け女、っていたよねー」と話していたら、一回りくらい年下の女性が「知らない」と言います。説明したら、「ああ、それは聞いたことがあるようなないような」と。そして、
「それよりも、私が怖いのは、”てけてけ”です。」
京都出身の彼女は、「てけてけ」と口にしただけで怖い、とぶるぶる震えています。
彼女にとっての口裂け女のように、私にとっての「てけてけ」は、「てけてけ」という音(おん)でしかないので、
「へぇ、”てけてけ”って何? ・・・ あ、これが”てけてけ”かあ・・・。”てけてけてけ・・・って移動する?”」などとグーグル先生の解説を読み上げていたら、もっと顔色が悪くなり、
「やめてくださーい、てけてけ、という音だけで気分悪くなりますぅぅぅ」と耳をふさぐ始末。
スゴイなあ、「てけてけ」の威力。
知らない私には、何の効力も発揮しないけれど、知っている人には耐えられないほどの恐怖らしい。
ご存じですか? 「てけてけ」・・・ついでに「口裂け女」も。
いろんな怖いもの、ありましたね。
ネットがない時代だからこその怖さってのもあったかも知れません。
(ちゃんと、反証もされない、という意味で)