「集団的自衛権と教科書検定」閣議決定の裏側に隠された教育問題とは?
7月1日
安倍内閣が臨時閣議を招集し、「集団的自衛権行使容認」に関する閣議決定を行いました。
今後の影響について、各所で様々な議論を巻き起こしています。
その中でも「教科書検定」について、看過出来ない事態に発展しそうです。
明日の自由を守る若手弁護士の会のHP
7月5日に掲載された記事
まずは、こちらを読んでみてください。
私自身、大変驚きました。
要約すると、
平成25年11月22日の文部科学大臣あいさつ要旨の中で、検定規準改正についての記述があります。
以下、抜粋です。
・特に歴史については、光と影の部分があり、影の部分のみならず光の部分も含 めてバランス良く教えることにより、子供たちが我が国の歴史について誇りと自信を持つことが重要であると考える。
こうした観点から、検定基準については、特に社会科に関して、
・通説的な見解がない事柄を記述する場合や、特定の見解を強調して記述している場合などに、よりバランスの取れた記述にすること
・政府の統一的な見解や確定した判例がある場合には、それらに基づいた記述も取り上げられていること
といった内容を新たに盛り込むべきであると考える
※「教科書検定の改善について」(審議のまとめ) 12頁、資料2より抜粋
図もありました。
※「教科書検定の改善について」(審議のまとめ) 11頁より抜粋(赤枠は加筆しています)
今後新たに検定される教科書には、「閣議決定された事項」が記述されるということです。
・科学的根拠に基づかない内容
・これまでの歴史認識と異なる内容
・憲法と反する内容
など、
時の政府が求め、閣議で了承さえすれば、
次の改訂で教科書に記述され、
教師は、その内容を子どもたちに教えなければならないのです。
果たして、良いのでしょうか?
皆様は、どのように考えられるでしょうか?
教科書は、通常4年で改訂されます。
詳しくは、
に記載されています。
次の改訂迄の間に
「検定」→「採択」→「発行」→「使用」
の手順にそって準備されます。
中学校の教科書は、今年度(H26年度)が検定年度です。
高校の教科書は、来年度(H27年度)に検定が予定されています。
政府による政治的思惑の影響を受け、教育内容に何らかの力学が表れるようであれば、
憂慮されるべき問題だと考えます。
私にできることは、情報発信。
それと、「投票」です。
選挙権と票の重みを今ほど感じることはありません。
教科書検定の今後の推移は、しっかりと注目していきましょう。