林 雅之さんの本「クラウド・ビジネス」入門 は中小企業IT化の可能性を広げる
本日店頭に並ぶ、林雅之さんの新著。「クラウド・ビジネス」入門 -世界を変える情報革命。普段の読書はフォトリーディング(速読)をするのですが、今回はじっくりと拝読しました。
私はそれほどクラウドは詳しくないので、「クラウドって何?」という目線で読んでみました。本のタイトルに「入門」とあるように、「多くの人に理解しやすいように」という林さんの気遣いが伺え、とても読みやすく仕上がっていました。
私は、林さんの本から次のようなメッセージを受け取りました。
- 中小企業が少ない投資で、ITの資産を使える時代である(「保有」→「利用」)
- 必要なものを、必要なときに選択するという柔軟性がある
- 豊富な事例が紹介され、単なる理想論ではない(リアリティを感じる)
利用者の視点でこの本を拝読しましたが、利用者(特に中小企業の立場)から見て「あ、クラウドって結構使えるのかも?」と思えましたね。
組織にクラウドを広げていく上で、必要だと思うことを私なりに考えますと…
まず、「クラウド」という言葉にピンとくる方はまだ少ないと思いますので、「身近なんだよ」ということを伝えていく必要があるのではないかと思います。
また、組織に広める際に、「あっち側」にあるものをどのように社内で使えるか評価し、どう社内に浸透させていくか…組織力が試されるんじゃないかなぁと思いました。IT投資が少ない分、このあたりに力を入れたいところです。
最後に…
私は地方に住んでいますが、地方の中小企業は規模にもよりますが、家庭内のネットワークに毛か生えたところが多く、パソコンに詳しい人がたまたまIT担当になっていたりして、まだまだ「IT化」というレベルにある企業は少ないんじゃないかと思います。
そういう企業こそ、システムを「あっち側」にお任せして、利用することに専念できうクラウドって、情報共有や業務に結構使えるんじゃないかと思うんです。中小企業向けの事例が増えて、エンドユーザに説明しやすくなるともっと普及するんじゃないかと思いました。
IT投資でお困りの中小企業経営者や、ITのご担当の方にオススメしたい一冊です。