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ソフトウェア製品開発現場の視点

ソフトウェアのユーザインタフェースは全部日本語にしないといけないのか?

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長年ソフトウェアの日本語化を仕事にしてきた身で言うのは変かも知れないが、ずっと疑問として残っているのは、なぜそこまで日本語にしなければいけないかということである。もちろん、そうして欲しいという人がいるからやっていたわけであるが、プルダウンメニューの File, Edit などや、Windows XP の "スタート" ボタンなど日本語化する必要性はないと思う。ヘルプなどのドキュメントは日本語で読みたいということは理解できるが、"スタート" が "Start" になっていても別にいいではないか?

そこで、最近発売された車の計器版を調べてみた。ハイブリッドのプリウスである。なぜ、プリウスにしたかというと、何かのテレビ番組で、プリウスの紹介があった中で、「プリウスでは、始動してもエンジンがかかりませんが、"Ready" という表示がでたら運転できます。」と説明していたからである。"Ready"? 英語ではないか。なんでマイクロソフトが "スタート" で日本のトヨタのプリウスが "Ready" なんだろうか? もう少しプリウスを調べてみると、PC 上のソフトウェアだと確実に日本語にしろと言われそうな、以下の表示が英語になっているのである(トヨタのプリウスのホームページを参照)。

TEMP, AUTO, MODE, A/C, FRONT, REAR, ECO MODE, PWR MODE, TRIP, DISP, SEEK, TRACK, CLOSE,

プリウスなので、どれだけエコに走っているかを表示する、エコドライブモニターというものがあるらしいが、その中では「燃費」のような日本語が使われている部分もあるが、ECO, PWR などは英語として使われている。

日本語にこだわって労力をかけるのではなく、グローバルで使えるように英語にしたり、または最初からアイコン化したりするという考え方もあるのではないかと思う。Macintosh はメニューも含めて完全に言語スイッチができるようになっているので、Windows よりも一歩進んでいるが、さらに進めてそろそろアイコン化(ピクトグラム化)の方向を考えているのではないかと思う。その意味では、iPhone のほうが一歩進んでいる。

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