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ソフトウェア製品開発現場の視点

新卒採用

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リアルコムでは、2008年4月の新卒採用がピークを迎えている。2006年4月には3名の新卒が入社して、すでに重要な任務を担って活躍してくれている (うち1名は現在アメリカの子会社 Realcom Technology に出張して開発作業中) が、2007年4月の新卒採用は、うまくいかなかった。2008年には、是が非でも採用しなければならない。

昨年の採用の失敗の原因は、いろいろあるが、日本の好景気に伴って大企業が採用数を大幅に増やしていることに気づくのが遅れたことが大きかった。こちらが動き始めたときには、すでに大企業に決まっているという人が多かった。もちろん、内定が決まった後でもリアルコムに興味を持って面接には前年と同じくらいの学生に来ていただいたが、最終的には断られてしまった。大企業の内定と戦うのは非常に厳しい。

昨年の反省もあって、今年は早めに動き始めたが、今年は学生のほうの動きが昨年よりも遅いという話を良く聞く。就職に対する不安がなくなったので、学生のほうに余裕がでてきて、あわてて動く人が少なくなってきたということらしい。

すでにプロセスが確立している業種に比べてソフトウェアの製品開発はまだ発展途上にあって、実力の中で経験の占める割合が少ない。次々に新しい技術が出てくるので、自分に興味を持つ分野の技術を突き詰めれば、世界一も夢でないのである。私がソフトウェアに興味を持った時代は特にそうであったが、今でも状況は同じといってよい。自分の技術を突き詰めて、すばらしいものを作れば、世の中を変えてしまうこともできるのである。もしかしたら、インターネットがその可能性を加速しているかもしれない。

技術によって世界を変えて行くことを夢見るエンジニアがシリコンバレーをはじめとして世界各地でしのぎを削っている。ソフトウェアエンジニアを仕事に選ぶことで、その戦いに参戦するチケットは手に入る。しかし、参加するだけでは意義がない。

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