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ソフトウェア製品開発現場の視点

完璧でない社会

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9月4日のブログに、アメリカのホテルからのインターネットアクセスが遅いということを書いたが、実はその次の日になぜかスピードが速くなって最後の2日間は快適であった (2.6 Mbps)。本当の理由はわからないが、他の部屋の特定の人が大量ファイルのダウンロードをしていたのだろう。

アメリカのオフィスは San Jose の downtown にあるが、そのオフィスの標準のネットワーク環境がスピードとセキュリティの両面で満足できないものだったので、独自にネットワークをひこうと、エンジニアががんばっているが、隣のオフィスで経験した人の話では、接続までに数週間かかり、まだトラブルが残っているということなので、コストも含めて再検討している。

今回、日本に帰ってくる飛行機は、サンフランシスコの空港を離陸する直前に2本タイヤがパンクしているということで、一度ターミナルに戻ってしまった。「運のいいことに」タイヤ交換をやってくれるエンジニアが6人もいたということで、20分ほどで交換できたが、成田着は予定より1時間遅れとなってしまった。「運のいいことに」とアナウンスで言われたら、反論できない。

電車が1分の遅れもなく走っている完璧な日本社会では考えられないことがアメリカではたくさん起きるので、最初は大変に思えるが、自分でリスクをとって行動すれば、少しの問題を大きな問題に発展させないですむことが多い。

問題が起きることを前提に、それを最小化させるというリスク管理の発想は、完璧を期待する社会では出てきにくいものだが、このような発想ができるともう少し社会にゆとりがうまれるのではないかと思う。

先に、「電車が1分の遅れもなく」と書いたが、通勤時間帯に5分10分の遅れがでることが最近多いように思う。そういう場合、自分のリスク管理ができていない私は、遅刻してしまうのである。

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