オルタナティブ・ブログ > ばっくどろっぷ非常勤日記 >

長いIT産業の経験の甲斐も無く、成長の無いIT音痴の思いこみと勘違いのなんでもコラム

六本木ヒルズにある会員制図書館が月額57.5%も値上げした!?。

»

筆者も設立当時から1年半ほど会員だった六本木ヒルズのアカデミーヒルズ・ライブラリー(会員制有料図書館)の廉価版会員の月額費用がいつの頃からか大幅値上げされたらしい。たまたまヒルズに行く用事があり、Webでフロアマップとかを見ていたついでに偶然気がついた。

筆者の場合、結局のところ、月6千円を支払っても、多い月でも2回、少ない月はゼロが続き、余りにも悪いコストパフォーマンスと、いろいろな理由が重なり、素晴らしい面もあったが、約十数ヶ月で脱会することとあいなった。しかし、これはあくまで個人的な投資対効果判断だった。

同図書館は、六本木ヒルズ完成の時から鳴り物入りで大規模な広報宣伝活動が行われ、会費が年額数十万円を軽く越える「オフィス会員」は別にしても、入会金1万円、月額会費6000円の「コミュニティメンバー」は、サラリーマンや、自由業の一つでもある、ボロ儲けしない多くのコンサルタントやライター稼業、退職後のおじさんでも会員になれるギリギリのラインだった。

そんな、コミュニティメンバーの月額会費が、なんと、従来の月額6000円から月額9450円に、57.5%も値上げされた!。周囲を見渡すと、多くのモノは横ばいか値下げが多い中、この値上げは驚きだ。Webを見る限りでは、筆者の脱会当時と比べてサービス面で何か向上はあるのかよく分からなかった。現在の月額1万円(消費税込み)は、やはり筆者には高いと映ってしまう。

ヒルズ・ライブラリー脱会後は、心機一転、入会手続きだけで、入会金、年会費とも無料、合羽橋にある「台東区立中央図書館」を贔屓にしている。ここが予想に反してなかなか快適空間なのだ。パソコンが自由に使える海外でも見掛けるパーティションで仕切られたキャルレタイプの席もあり、LAN環境も完備だ。何と言っても1階にある「池波正太郎文庫」がなかなかなのだ。

原稿書きなどで丸1日、図書館に居る時は、以前は、ヒルズの5階にある多少廉価なレストランか、地下で買ったおにぎり弁当を49階のカフェテラスの窓際で下界を見ながら、、、昨今は、図書館隣にあるバーミヤンでそこそこ美味くて安いランチタイムだ。すぐ近所には、ランチもイケテルなかなかグッドな「合羽橋珈琲」という喫茶店もある

地上49階と地上1~2階、一応、カフェテリアはどちらもあり、PC使用環境もほぼ同じ、本やCD、DVDを借りることの出来る普通の公共図書館と、一方、10%引きで書籍を購入するのみの図書館。その差を見る限り、設備やサービスだけでは無い、月額1万円の差はいったい何だろうか。場所代、見栄代、出会い代、優良なセミナー?。

六本木ヒルズに図書館、そこに、そもそもの無理があるのかもしれない。場所、サービス、ユーザセグメント、費用、投資対効果、目に見えて、手で触れるプロダクトに比べて、図書館産業は難しいモノだ。このままでは、今後とも、「値上げ」か「撤退」の択一チョイスの連続になるのではと、人ごとながら心配だ。

Comment(2)