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Feed Business Syndication(FBS)について

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現在本業のほうで担当している「cybozu.net」は、フィードによるWebサイトのメタデータアグリゲーションを行い、効率的情報の購読と検索を実現しようとするプロジェクト。簡単に言ってしまうと、ビジネスパーソンが日中オフィスであっても気軽にあらゆる情報を購読できるようなポータルを提供することなのだが、そのニュースソースをさまざまなWebサイトやBlogが生成するRSS/Atomフィードに依存することになる。

ITmediaの読者の多くは既にRSSがなんであるかをよく理解されている人が多いと思うし、Blogフォーマットの一要素とすればITmediaが特集を既に組んでいる。ところが、Blogという言葉の普及に比べると、RSSの知名度は一般的にはまだまだ”オタク”の領域にとどまっているのが現状である。

そこで、RSS/Atomフィードのビジネス活用の促進のため、フィードビジネスに携わる7社による普及活動グループ「Feed Business Syndication(略称FBS」を7月4日に発足させることになった。ビジネス利用とは書いたが、学校や公共団体における活用なども当然視野に入っている。
FBSがこれまでの同様のコンソーシアムなどと異なる点は、統一見解のようなものを基本的に強く打ち出すことが無い、ということ。FBSが進めるのは、各バージョンのRSSやAtomといったXMLフィードの仕様の統一や拡張ではなく、そうしたフィードの利用方法や活用するためのアプリ、ソリューションの普及になる。RSS/Atomフィードをどのように利用するかを決めるのではなく、様々な利用方法を提案し、出来る限り多くの事例を作っていくことを考えていくのがスタンスで、一つの考えを示すというよりも多様なアイデアを生み出すことを目指している。

主幹メンバーである7社の中には、実はコンテンツホルダー(例えばメディア企業)がまだいらっしゃらない。コンテンツをフィード配信することでページビューを失うかもしれないと考えられるメディアの方々は多いし、著作権の問題にセンシティブになる人も多いとも思う。出来ればそうしたコンテンツ配信側の皆さんにも参加いただき、方向性を考える機会があれば、よりいっそう目的に近づけるのではないかと。

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