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就活SWOT/株式会社エイリスト代表の酒井一樹による「ホンネの」就活論。

「アフィリエイトで儲けました」は就活の面接でPRして大丈夫なのか?

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大学生でも、ブログやアフィリエイトで収入を立てている方はいらっしゃいます。

今回はそういった経験を持つ方から「この経験って就活でアピールしても大丈夫ですか?」という質問をいただきましたので、コメントさせていただきたいと思います。

(なお、筆者は学生時代にもブログやSNSサイトの運営をしており、企業から直接 広告を出稿いただくこともありました。当時は純広告の方が多かったのですがアフィリエイト広告を掲載していたこともあるので、そういった経験も踏まえてお話できればと思います。)


【「アフィリエイトで儲けた経験」を話す時に注意すべき3つのポイント】

まず先に、アフィリエイト経験をアピールすることの注意点から挙げておきますと、

◎「チームで何かに取り組んだ経験」は別途話せるようにしておくこと。

◎「副業禁止の企業」へのフォローを考えておくこと。

◎儲けた金額などではなく、どういった考え・プロセスを踏んだかを説明すること。

以上3点には気をつけていただければと思います。
 

◎「チームで何かに取り組んだ経験」は別途話せるようにしておくこと。

その人自身の立ち振舞いや人当たりの良さ次第でもありますが1人でメディア運営やアフィリエイトに取り組んでいた場合、個人としては能力があると思われても「入社後にチームで仕事に取り組めるかどうか」と心配されてしまう可能性があります。

(ちなみに経験のある方はわかるかもしれませんが、実際、個人でブログ・アフィリエイトを更新しているばかりの日々を送っていると、一時的にコミュニケーション能力が落ちます…。)

チームでウェブメディアを運営していた場合などは特に問題ないのですが、1人でやっていたという場合は、アフィリエイトの話とは別に「チームで何かを成し遂げた経験」を話せるように用意しておきましょう。
 

◎「副業を気にする企業」へのフォローを考えておくこと。

明確に副業禁止を謳う企業はそんなに多くはありませんが、暗黙の了解で禁止になっていたり、あまり「よろしくないもの」として認識されている方もまだまだ多いです。(「やってもいいけど、報告してね」というスタンスの企業もあります。)

実態としては、確定申告が必要にならない範囲(年10~20万円)の収益に留めておき、「会社にバレないように」副業をしている方が大半でしょう。

学生時代からアフィリエイトで儲けているのであれば「社会人になったらどうするのか」という事を聞かれることもあるでしょう。

どういった印象を持たれるかはその人によって様々ですが、「すぐに辞めてしまうのでは」「副業が気になって本業に集中できないのでは」…などなど、そのような懸念を持たれる可能性はあります。

例えば学生同士のチームで取り組んでいた場合は「学生で集まって取り組んでいたものなので、卒業したらやめます」と言ってしまえばわかりやすく、誤解をされる心配もそこまで無いでしょう。

個人で取り組んでいた場合は、やはり「入社後しばらくは仕事に専念します」というスタンスで話すべきでしょう。

規模の小さなベンチャー企業であれば、自分の持つサイトをその企業の事業に活かせる可能性もあるかもしれませんが、就職先が大企業なら、その可能性はゼロに近いです。

(個人ブログとしてやっているのか、メディアとしてやっているのかによって多少は事情が異なります)

アフィリエイターというよりはブロガーという印象ですが、はあちゅうさんの例はわかりやすいですね。

最初は電通に入社されていますが、ベンチャー企業に転職されてから個人として取り組んできたブログの力も存分に発揮できている事例だと思います。

(念のため書いておくと、電通時代もブログは続けていらっしゃいました)

ただ、そんなはあちゅうさんでも「本業との両立のため、講演・イベント出演は月に3回までを目安とさせて頂いています(ブログより)」という方針を取られており、本業に影響が出ないよう配慮をされているようです。

◎儲けた金額などではなく、どういった考え・プロセスを踏んだかを説明すること。

前述の項目とも関連しますが、多くの企業はあなたを採用して「アフィリエイトやブログをやってもらいたい」わけではありません。

もちろん事業内容と直結する企業もあるかもしれませんが、大半の企業において、経験がそのまま活かせる職種につける可能性は少ないでしょう。

だから大事なのは、「アフィリエイトで成果を出せる」ということではありません。

どういった強みがあり、どういった工夫ができるから、そのような成果を出せたのか。

またそのような強みは、企業に入社した後にどのように活きるのかが重要です。

例えば私の場合は、「どのような事を考え、読者やユーザー数を増やしたのか」「どのようにして広告主の要望に応えていったか」「(団体でやっていたので)運営メンバーとどのように関わっていたのか」などの話題を中心に話すようにしていました。

(実際、運営メディアの粗利は1000万円以上出ていたのですが、そういった金額などには一切言及していませんでした。)

広告枠ごとの広告効果を計測し、純広告を検討してくださる企業に参考情報として提示できるようにした事もありましたし、

ただバナー広告を貼るだけでなく役立つコンテンツを更新したり、

サイトのアクセス数を伸ばすため、サイト自体も毎日のように改善していました。

本質的には純広告も、アフィリエイトも同じものだと考えています。

「アフィリエイター」と呼ぶのは語弊がありますが、ウェブメディアを持つ多くの企業はなんらかの形で「アフィリエイト広告」を利用しています。

大手ポータルサイトでGoogleAdsenseやYahoo!のインタレストマッチのいずれも使っていない企業は稀ですし、自社サイトのコンテンツに連動させてAmazonや楽天の商品を紹介するウェブサイトも多いでしょう。

しかしながら、アフィリエイター=怪しいみたいなイメージが一部で持たれていることは確かです。

私自身の場合は、アフィリエイトという言葉は一切使いませんでした。

(実際、アフィリエイトをやっているという感覚は無く、あくまでもメディア運営をしているつもりだったという理由もあるのですが、「アフィリエイトとは何か?」という解説に面接の時間を使うのがもったいないからでもあります。)

実際のビジネスでは「収益を出すこと」は重要ですが、学生時代にアフィリエイトで儲けた額など、企業にとっては小さなものです。たとえ「1000万円儲けました」といっても、個人の収入としては大きいものの、それなりの規模の企業にとって小さなものでしかないでしょう。

だから就活でアピールするのであれば、大事なのは「アフィリエイトで儲けた」という事実ではなく、何らかの工夫をしながら、何らかの強みを活かして、成果を出したというプロセスです。

そのことに注意して、自分の強みの「再現性」を伝えてみてもらえればと思います。

「たまたま儲かった」というエピソードでは意味がなく、「その強みを活かして、再度こういった事を実現できる」ということを感じてもらえるかどうかが重要です。

(面接で伝えるべき「再現性」については、こちらでも解説しています。)

関連:ついつい忘れがちな面接とグループディスカッションのポイント

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