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就活SWOT/株式会社エイリスト代表の酒井一樹による「ホンネの」就活論。

就活の面接で死亡フラグを「へし折った」3つの事例

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就活の面接で「ああ、やってしまった…」という状況に陥ってしまったことは、誰しも一度や二度、あるものです。

今回は、複数の先輩に、「面接で死亡フラグを立ててしまった経験」をお聞きし、その上で、そのフラグをどうやって「へし折ったか」を語っていただきました。

窮地に陥った時、どのようにフラグを回避する事ができるのか、参考にしてみてください。

◎事例1:面接官から「つまらない」「会社に必要ない」と断言された時

とある広告代理店の2次面接でのこと。

相手の面接官はこちらの返答に必ずため息をつき、「つまらない」や「うーん」等と声に出してくる人で、いわゆる圧迫面接でした。

面接の中盤に差し掛かった頃、大学での部活動やサークル活動、その他ボランティア等個人的な活動について具体的に聞かれました。

そこで私は、所属しているサークルで主に地域への広報・宣伝活動に力を入れていたことを話しました。

すると面接官に

「君の大学での経験は広告代理店に何一つ関連していない。マスコミ関連のサークルに入ったり在学中に広告関係の会社でアルバイトをしている人だっている。その人たちに比べたら、君はこの会社に必要ない。」

と一蹴され、たちまち死亡フラグが立ってしまいました。

それでも私は、その意見に対して

「確かに私が大学でしてきた活動は決して広告業界の業務に密接に関わることではなく、即戦力には成り得ない。」

とハッキリ伝えた上で、

「自身の所属するサークルの周知を目標とした宣伝活動を行う過程で広告業界ヘの興味を得ることができた」

という事や、

「自分がいいと思うものをより多くの人に知ってもらうための戦略を練り、それが功を奏したときの喜びが御社を志望する強力な動機づけになっていること」

などを伝えました。

そして

「御社は人材育成や社員の熱い人柄を自社の強みとしておられると伺ったため、裸一貫の私でも5年後には戦力として活躍できると確信した。」

「最初の5年間粘り強く私の質問や失敗に堪えていただけるならば必ずそれまでの損をひっくり返す利益を生み出します。」

…ということを答えました。

結果として、この面接を通過することができました。

通過できたのは、冷静さを失わないこと、意見に対して即反応できたことがまずは大きかったと思います。

また企業研究を怠らず、その上で企業の方針に沿った返答を心がけることが重要であるように思います。

◎事例2:しどろもどろになり、面接官にも苦笑された時

体育会系のとても厳しい会社だと聞いていたため、面接の初めからガチガチに緊張していました。

「失敗してはいけない、失敗してはいけない」と考えるあまり余計に緊張が高まり、頭が回りません。

面接官からの質問に対する答えもしどろもどろ。面接官も苦笑していました。

恥ずかしさとみじめさに「なんでもいいから早く終えたい、帰りたい」という思いがよぎりましたが、「ここで終わったら後悔する」という悔しさもふつふつと湧いてきました。

どうせ落ちるのなら、なにか「やってやった!」という体験がほしい。

どうせ苦笑されるなら、思いっきり笑わせたい。

どうせしっかりとスマートに自分を伝えられないなら、せめて不器用でも素直に伝えようじゃないか。

…そう奮い立ち、大げさなほどの笑顔とハキハキとした大きな声で、

「先程から緊張してしまい、申し訳ありません!落ち着きましたので、もう一度志望動機を申し上げてもよろしいでしょうか?」

と言いました。

幸い他に志望者はいなかったため、面接のやり直しが認められました。

それからは、自分でも笑ってしまうほど演技がかった身振り手振りと快活さで質問に答えていきました。

“正しい言葉遣いや作法”へのこだわりは一旦置いておいて、

“ハキハキと話すこと”“素直にテンション高く話すこと”などに意識をもっていくと、

これまで縮こまっていた気持ちが軽くなっていきました。

さらに、「急に生き生きしてきたね」と楽しげに聞いている面接官の様子に、自信を与えられ、気が付けば自然に力みが抜けていました。

そしてその場で採用が決定したのです。

「最初はどうなることかと思ったけれど、途中で仕切り直したところに根性を感じた」

と、最後に面接官が言って下さいました。

◎事例3: 1対8の圧迫面接で、返答に窮した時

第一志望のシステム系の会社での第二面接の時、こちらが1人で面接官が8人もいる圧迫面接でした。

何を言っても顔をあげてはもらえないしこれはダメかと思っていた時に、私が自己PRの時に話した

「周りの人のことを気にかけて抱えている問題に気がつける」

という旨の発言に対して社長が

「君が言っている”気がつける”ことと、”気づく”ことの違いは何だと思う?私にはできないからどうに使い分けてるのか教えて欲しい」

と質問されました。

こんな問いに正解なんてないし、正直ものすごくテンパっていたので頭も回りませんでした。

これで終わったなぁなんて思っていました。

そんな時に出した答えは

「あまり深く考えないでやっていることなので説明するのは難しいです」

というような内容だったと思います。

今考えると本当に答えになってないなと感じますが、何故だかその面接時はその答えが社長にウケたようで、面接官の方たちの雰囲気が一変したのを覚えています。

雰囲気がその前とでは全く異なり、話も顔を上げて聞いてくれるようになりました。

そして最後まで和やかなまま進み、面接後も人事部の部長さんが格別に気をかけてくれていたように思います。

最終的には第三次面接まで進み、内定して現在の自分にいたっています。

どんな面接の時にでも、もうダメだと思った時にこそ活路ができると思います。

これから面接に臨むみなさんは気後れせずにしっかりと自分の思ったことを発言してもらえればと思います。

経験的に、おべんちゃらを言うよりも結果的に良くなる場面の方が多いです。

本音でぶつかり合える企業を探してください。

◎コメント

どの事例も、対応を一歩間違えれば不合格になっていた事でしょう。不利な状況から逆転するには、まず前提として「最後まで諦めない姿勢」で面接に臨むことが重要です。

また、面接官のスタンスやその企業の採用基準にもよりますが、必ずしも、よどみなく話すことが重要であるというわけではありません。

実際の営業シーンでも、誤解があるまま話を進めるのは良いことではありません。

「自分の考えがうまく伝わっていないな」と感じた場合は、その旨を伝え、もう一度話し直すチャンスをもらうことで、状況が好転する場合もあります。

また、面接官が複数名いる場合には、「誰に好感を持ってもらうか」という事も1つのポイントです。

(上記で紹介した3つの事例の中では、その場で最も責任ある面接官の空気が変わることで、全体の空気も変わりました。)

あとは、前述の3事例には出てきませんでしたが面接官の反応が芳しくないと感じた場合は、自分の発言の中でどういった点が引っかかっているのか(何か懸念があるのか)、聞いてみるというのも1つの手でしょう。

何が引っかかっているのかがわかれば、そこから誤解を解くこともできるかもしれません。

もしかしたら、知らず知らずのうちに失礼な態度・言動があったという可能性もあるかもしれません。

謝るべき時は素直に謝り、必要ならば仕切り直すことも大切です。

面接官から立て続けに質問され、ペースを乱されてしまった場合は、その質問に答えつつも「自分のペースに変えるためにはどうしたらいいか?」を考えるのが良いでしょう。

「これ、死亡フラグ立ってるな…」と思ったらそのまま黙って帰ってくるのではなく、フラグの立った原因を把握し、面接官との間に生じた溝を埋め、信頼を得るよう努力しましょう。

一度窮地に陥ってから挽回するのは非常に難しいことですが、そういった場面を乗り越えられてこそ「コミュ力が高い」と言えるのではないかとも思います。

面接の最後で、明確にダメ出しをされたり必要以上に就活を応援される場合もあるかもしれませんが、面接官が結論を出した後では手遅れです。

その前に「フラグ」を感じ取って、挽回のためにアクションするのが良いでしょう。

反応が薄かったり、首を傾げていたり、こちらの話を集中して聞いていなかったり… そういった兆候が見られたら要注意です。

出典圧迫面接についての就活記事

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