母をKindleからオーディオブックへと誘導
おはようございます。
曇り空の朝。入道雲の夏空が恋しいです。
===ほぼ毎朝エッセー===
オーディオブックというジャンルがあります。本などを朗読してくれ、それを聞くだけで本が完読できるというものです。車を運転しながら、あるいは通勤中などに愛用している人もいらっしゃると思います。ただし、未だに本格的な普及には至っていないのではないでしょうか。価格が高いのと、ラインアップがまだまだプアです。
半年ほど月前のことです。AmazonがAudibleのサービスを利用開始しました。月額1500。ほら、例の1ヶ月無料で解約しそびれの罠にそのままハマった形式です。その後、適当にザッピングしては聞こうと思っていたのですが、なかなか、それが生活に定着するところまではいきません。そろそろ解約しようかと思っていたのです。
そこに、入院している母が、「本を読みたい」と切望していることがわかりました。母は片手が不自由になってしまっていので、KindleのWhite Paperを渡してあります。彼女はKindleで本を愛読するのが趣味でした。ところがここのところ、腰を悪くし、ベッドでの時間が多くなりました。すると片手でKindleを操作するのも難しいのです。
なんとかならないだろうか。
そこで思いついたのがAudibleの活用です。せっかく無尽蔵に朗読音源が取れるので、これを母に渡すことで、元が取れるのではないだろうかと。取り急ぎ、SONYのICレコーダーを購入しました。お年寄りにも評判のいいというICD-LX31という機種です。それにスマホで再生するAudibleからライン接続して録音を始めました。
ところが、それがとても大変なのです。
何せ、レコーダーを音源が終わると同時に止める必要があるからです。ちょっとやってみたのですが、とても時間がかかる上に、飲みながら待っているうちに酔っぱらって寝てしまいます。また、操作ミスで消すのは簡単。数時間分の作業を何度も消してしまいました。
そこで、Audibleのファイル形式を何とかMP3などに変換できないかと試してみたのです。理想的にはiPodに転送できればありがたいですから。iTunesで行けそうと試みます。ところが、Audibleが月額固定で無制限ダウンロードを開始して以降、iTunesでは、どうやらAudibleのファイル形式変換の機能を停止してしまったようです。iTunesのオーディオブックビジネスが崩壊してしまいますからね。
このようなことがわかり、こちらも断念。
そこで、次には「お金はかかるけど手っ取り早い手段」に出てみます。iTunesから直接オーディオブックを購入して、それをiPodにダウンロードにするのです。
母は日露戦争の背景やロシアのピョートル1世の辺りの話を聞きたいと言います。検索しても残念ながらその関連のものは殆ど出てきません。そこで、いろいろ聞いてもらおうと、推理小説から小説、文学、雑学など、面白そうなものをランダムに購入、iPodに入れて渡しておきました。
ちなみに自分も、中学生だか高校生頃に読んで感動した夏目漱石の「こころ」を久々にオーディオブックで聞いてみたのですが、これは今の私の年齢には全くダメでした。あまりに稚拙な考えを難しそうにこねくり回して最後に自殺してしまうという人たちでした。
その後母は、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 」と「黄昏流星群」が気に入ったそうです。それなので、今度は「黄昏流星群」のオーディオブックを沢山iPodに入れてやるかと思いました。ところが値段を見てビックリ。漫画を元にしたストーリーなのですが、20分もしないのに一話540円です。
でもここは、今後のオーディオブック普及のためにも沢山買わなければいけませんね!
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PS: ピョートル大帝の辺りはWikipediaを病室で自分で朗読して母に聞かせる形になりました。なかなか勉強にもなりますね。ロシアの歴史、知らないものです。口下手な息子としては朗読することで時間が稼げるので良しとしましょう(笑)。