就活生に告ぐ(ステークホルダーの皆さんも見て下さい)
12/1にリクナビ、マイナビいわゆる就職ナビがオープンしましたね。
今年は大人たちが勝手に決めたことが影響して2か月も遅れてのオープンです。
しかも、震災の影響で今年採用活動が上手くスタート切れなかった企業や、業界の約束で6月からしか採用活動が開始できず上手くいかなかった企業もあり、来年の採用活動は4月~6月に集中します。
つまり皆さんは、通常よりも短期間で就職活動をしないといけません。
でも、焦らなくていいです。就職活動をしなくてもいいとさえ僕は思ってます。けれどもこの記事は一部の就活生だけでなく、できるだけ多くのこれから社会と向き合う皆さんに向けて書きたいと思います。親御さんや、大学、友人や先輩、企業や人材業界、NPOの方もぜひ、ご覧ください。そして賛同頂けるならぜひ近くにいる就活生に、違うと思えば、持論を就活生に伝えてあげて下さい。
これからの日本や地域、そして未来を担うのは、これから社会に出ていく皆さんです。僕は社会人になる仲間として、また既に社会人の皆さんは、若者を社会共通の財産として捉え、応援し、鍛え育て、明るい未来を託して欲しいと思います。
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■データで見る ~日本の若年失業率は低い~
まず最初に悲観的になって欲しくない。世界にはもっと厳しい就活をしている人たちがいる。それも途上国だけではなく、欧米を初めとする先進国で。イギリスでは暴動が起き、アメリカでは”occupy”と呼ばれるウォールストリートで社会現象と言われるほどのデモ活動が起きている。日本という国は、若者の可能性を信じ、期待し、育てようとしてきたとても恵まれた国なんです。データで見てみましょう。
(ILO基準によるデータ。参照元:ヨーロッパの失業率も10%台に・若年層はより深刻な20%超へ)
世界には若者(15~24歳)は6億2000万人いると言います。その世界での平均若年失業率は13%だそうです。そして、上の表にある通り、欧米では、20%近い失業率と大きな課題になっています。一方日本はどうでしょうか。
(総務省統計局の労働力調査。参照元:日本の学歴・年代別失業率をグラフ化してみる)
データの算出の仕方が違うので単純比較はできませんが、暴動が起きるほどの危機的状況ではない周囲を見ても分かる通り、世界平均より少し低く、欧米と比較すると約半分近い11%です。特に短大・高専・大学を出ている就活生の皆さんは、8%前後と極めて低い失業率です。
つまり皆さんは日本においては就職氷河期と言われ、短期決戦の厳しい就活が始まりましたが、世界から見るととても恵まれた環境にあることを忘れないで下さい。そして、その上で現実を見つめ、自分を見つめ、就活と向き合って欲しいと思います。
以下、自分に当てはまるのはどれか考え、自分の考えを確かめたり、お役に立てると幸いです。
■目次
1.就活しなくていい学生へ
2.自分に自信のある就活生へ
3.AO入試の就活生へ
4.有名大学の就活生へ
5.平凡大学の就活生へ
6.地方で働きたい就活生へ
7.最後に
■1.就活しなくていい学生へ
<自分軸を作るための活動を優先する>
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新卒就職活動とは、正社員として初めて社会へ出るとても大切な機会です。その機会を就職活動時期というよくわからない他人に用意されたレールに乗って行う必要はありません。しかも今年は短期決戦。しっかりと自分と向き合った結果、今はまだ自分は就職するべきではないし、かといってどうしていいかわからないと思うなら、自分と向き合う環境を選びましょう。
例えば、以下のような選択肢があります。
・世界で何が起こっているのか知るために海外へ見て回る。または海外でインターンする
・国内のベンチャー企業やNPOで実践型インターンシップに挑戦する
・東日本大震災の復興支援の長期プログラムに参加する
・マイプロジェクトを立上げ社会を巻き込んだイベント、活動をする
フリーターや何も考えなく休学、留年するのではなく、自分軸を作るために、自分を磨く、自分と向き合うチャレンジをするのです。必ずしもそれは成功すること、成果を残すことが目的ではありません。厳しい環境で、辛い経験をして、失敗することもあると思います。けれどもその結果、自分と向き合い、自分軸ができてきたらそれで十分です。これから就職するにあたり、かけがえのない貴重な体験、財産になる。その成果以上に、あなたの一生懸命取り組む姿を応援する人や、仲間、失敗しても励ましてくれる大切な人が見つかるはずです。勿論、その結果成果を残すことができたら、もう普通に就活する必要はありません。あなたのことを周りが放っておかないでしょう。
<起業しよう>
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この記事を読んでる人の中に、この対象者はほとんどいないと思うけど、そういう人もいることを知ってもらうためにも紹介しておきます。
僕は就職活動をしていた1999年は同じく就職氷河期と言われていました。その頃、僕が幸運だったのは、ちょうどビットバレーというIT起業ブームの時期でした。その結果、ITベンチャーへ就職するという選択肢を見つけ、今に至っています。
ただ、それからさらに時代は変わりました。今や起業するのにお金は必要ない。当時のIT起業ブームの時には、ベンチャーキャピタルからの資金が必要でした。けれども今は、スマートフォンやソーシャルメディアが普及しています。集客するにしてもシステム構築するのも以前とは考えられないほどインフラが整っています。
アイデアやコンセプトひとつで、スマートフォンやSNSのアプリを作れるし、仲間を集めることもできる。あなた自身にこの環境を活かす力があれば、就活なんてしないで起業しよう。会社にこだわらなくても、今はコワーキングスペースや仕事のできるCafeもある。フリーランスでも有志でプロジェクトを立ち上げるのでもいい。今すぐやろう。
優秀であれば優秀であるほど、起業して欲しい。FacebookやApple、マイクロソフトを起業した人たちはまともに就活なんてしていないどころか、大学すら卒業していない。ぜひ、起業して世界を変えるサービスや会社を生み出して欲しいと思う。
ただ間違っても起業することがゴールになってはいけない。起業すること自体、フリーランスになること自体はとても簡単なこと。難しいのは継続すること。共感できる仲間を集めること。どういうサービスを提供し、どんな社会を創りたいのかビジョンが重要。それがないなら、起業する前に足りないものを探して、就活しよう。
ビジョンが足りないなら、社会起業家やアントレプレナーの多いベンチャーや起業家のもとで働こう。組織作りを学びたいなら、大企業の良いところ良くないところ学ぼう。業界の専門知識を付けたいなら、その業界で自分を鍛えよう。働いているうちに起業は手段であり、目的ではないことにも気付くはずです。働きながら考えが変わることだってあるでしょう。
■2.自分に自信のある就活生へ
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就活することを選び、充実した学生生活を過ごした自信のある皆さんは、とにかく行動しよう。社会は広い。もちろん、企業はテレビや人気ランキングに名前があがってるだけじゃない。リクナビ、マイナビに載っている会社だけでもない。そしてそれらはほとんど広告として化粧した宣伝のための情報だ。それを真に受けて就活してはいけない。
あなたらできるはずです。興味のある会社があれば、OBOG訪問をしてみよう。企業の人事担当に積極的に質問しよう。企業の社長に会える機会も多いので積極的に話しかけよう。
自分の目で見て、聞いて、考えて、自分がはたらきたいと思う会社を選ぼう。
そう、あなたにとって就活とは選ばれる場ではなく、選ぶ場なのです。競争に勝ってきた経験や、仲間を信じ一緒にチャレンジした経験から培った自信やあなたの思考、あなたらしさを発揮できる場所をぜひ行動して見つけて下さい。
その結果、例えば以下のような選択肢があります。
・ベンチャー企業で即戦力として自分の力を発揮する
・中小企業で新たなチャレンジをする中核人材として自分の力を発揮する
・NPOや社会的企業で即戦力として自分の力を発揮する
・大企業のリーダー、または将来幹部や社長を目指して、組織を動かし実現したいことに取り組む
どういう選択するにしろ、ぜひあなたの力を社会を良くする、楽しくするために、リーダーシップを発揮することを願います。今や安定や保障なんていうのは幻想です。国家が倒産する時代です。失敗しても再チャレンジする力を身に付け、社会のリーダーになるために就活をして欲しい。自分の動機を見つめ直して欲しい。それがあなたを育ててきた両親や先生、先輩や仲間への恩返しになると思います。
■3.AO入試の就活生へ
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皆さんはこの記事で最も伝えたい方々の1人です。ぜひ自分の立場が人事からどう見られているのか意識しておいて欲しいです。
この10年でAO入試で入学する人が非常に増えました。下のグラフを見て下さい。
実に、私立の80.7%、国立でも52.3%もの大学がAO入試を実施しています。入学者数も私立だと48,654人、入学者の10.4%がAO入試です。
今、大学は少子化の影響で厳しい競争環境にあり、倒産する学校法人も出てきています。AO入試は一人でも多くの入学者を確保するための手段になってしまっている大学も出てきています。
一方企業は、上位校を中心にターゲット大学を設定している企業は39%あるという。(参考HRプロ:「採用戦略においてターゲット大学を設定し、特別の施策を講じていますか」という設問に対し過半数(57%)の企業は「していない」が、ほぼ4割(39%)の企業は特別な施策を講じている)
企業がターゲット大学を設定するのは、限られた期間に志望者全員と会うこと難しいし、昨今のようにインターネットで簡単にエントリーできる時代のため、大量に来るエントリーを効率的にさばく必要があるためです。
その中で上位校に絞る大きな理由に、学力の高さ・地頭の良さがあります。人事は受験戦争をクリアしてきた人たち、上位校であればあるほど頭の良い人が多い確率が高まると考えています。それが、AO入試が増えたことで、学力の低い人たちが上位校に入り、採用した結果期待していた活躍ができていない。またはAOをクリアした特別な経験や能力を、企業が活かしきれていないという状況が発生しています。
最近では、早稲田の文系でさえAOが入っているのでターゲットにならないという声さえ聴きました。
そういった現実をふまえ、AO入試で入った皆さんは、有名大学だからと言って安心してはいけないし、例え内定をもらえたとしても、皆さんの能力やマインドが活かされる職場かどうか、注意した方がいいです。
世界に誇る国内大手企業でさえ、慶応SFCやAO入試で入ってくる学生は、自分のやりたいことばかりやって、結局上手く馴染めず辞めていくので、あまり採用していない。という人事もいます。
一方、皆さんのような変わり者や、やりたいことが明確で、自己主張もはっきりしている人には、例えば以下のような選択肢があります。
・外資系企業で自己主張をぶつけて働く
・ベンチャー企業で即戦力として自分の力を発揮する
・中小企業で新たなチャレンジをする中核人材として自分の力を発揮する
・NPOや社会的企業で即戦力として自分の力を発揮する
大学名や入試方法など関係なく、多様な人材を求め、新しいことにチャレンジングな皆さんを求めている企業もたくさんあります。自分にあった会社を見つけて持前の行動力を活かして下さい。
まだ自信がなければ、焦って就活する必要はありません。無理に大企業や保守的な選択肢選んで、内定がもらえず、自信を無くすかもしれません。その時は、自分軸を創る道を選びましょう。
■4.有名大学の就活生へ
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上述のAO入試への企業の見解もあり、有名大学だからと言って安心はできません。また、企業選びにブランド志向で知っている人気企業ばかりを選んでしまうと簡単に内定はもらえません。
安定している・大手だからといってエントリーし、面接へ進んだとしても、動機が不十分で、企業の調査も不十分であれば、面接で落ちるのは目に見えています。面接官が何を見ているかというと、あなた自身を見ているのです。いくら成績が良くて、過去に華やかな実績があったとしても、あなたと一緒に働きたい。あなたはうちの会社にあっていると思われなければ、面接が進んでも最終的に内定はもらえません。
自己分析をして、面接のトレーニングをして、就活の経験を積んでも、テクニックだけ上達しても、あなた自身の魅力を伝えることができないと相手の心は動きません。もちろん、企業側で求めている行動特性や論理力などテストに通過する必要がある会社もあります。
それでも最も大切なのは、あなた自身の魅力や考えをどうやって伝えるか?それを忘れずに就活して下さい。それができると、きっとあなたに合う会社が見つかるはずです。あなたの価値観に合う会社をぜひ見つけて下さい。
あなた自身の魅力はあなた自身にはなかなかわからないものです。友人や両親、OBOGやキャリアセンターに相談して、他己分析をしてもらい、あなた自身の言葉で語れるようにブラッシュアップしていこう。そして、様々なワークショップに参加するなど、自分自身の考えを話す機会を作ろう。なぜ自分はそのテーマについて、そう考えるのか、ニュースや本に書いてあることをそのまま真に受けるのではなく、自分自身がなぜそう考えるのか?自分に矢印を向けて、自問自答しよう。
間違っても、環境や社会のせいにはせず、当事者意識を持って、自分軸で考える。それができれば、皆さんは大丈夫です。その時には、自分が行きたい会社も見えてくると思います。焦らず自分を信じて頑張ろう。
ただ、有名大学に行かせてくれたご両親や周囲は、あなたの選択が、ベンチャー企業や中小企業、NPOなど知らない会社だったら、反対するかもしれません。その時には、自分の人生です。自分軸でしっかりと思いを伝えよう。ご両親もあなたのことを心配してくれているだけです。自信を持って、自分の人生を考えて選んで下さい。
■5.平凡大学の就活生へ
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皆さんはこの記事で最も伝えたい方々の1人です。そして、就活生の大半はこの対象の方だと思います。厳しいことを言うようですが、現実を見て欲しい。そしてその上で自分たちが社会を支えているということを忘れないで欲しい。
「働く」というのは、傍(はた)を楽(らく)にする。つまり、人のために動くことです。世の中を変えたり引っ張るのは、リーダーかもしれません。けれどもリーダーばかりの社会なんて上手くいかない。リーダーには、必ず共感して集まるフォロワーがいます。フォロワーの存在がリーダーを育てるのです。そしてリーダーよりもフォロワーの方が大多数です。
自分の仕事に誇りを持って、毎日明るく元気で、人のために働く。そんな人素敵だと思いませんか?今、大企業にもベンチャー企業にも、メンタルヘルスで心の病気にかかってしまう人も増えています。でも、皆さんの笑顔が、皆さんの人のために働くことで、真面目に一生懸命働いている人たちが救われることもあると思います。
現実は厳しいです。大手や有名企業は、インターネットから簡単にエントリーができるかもしれませんが、あなたの大学で学内セミナーに来てくれているでしょうか?あなたの大学からあなたの行きたい会社への採用実績があるでしょうか?また、それはどんな人でしょうか?
就活という流れに流され、自分がいる場所を見失わないでください。有名企業、人気企業を中心にエントリーしていませんか?残念ながら自分に自信がないなら、誰にも負けないとはっきり言える・行動できる熱い想いがないなら、人気企業へのエントリーをやめましょう。ほとんど落ちるはずです。そして、社会から存在を否定されているように自信を無くしてしまいます。
焦って知っている会社にとりあえずエントリーしてませんか?その段階ですでに自分のいる場所を見失っています。キャリアセンター・就職課へ行きましたか?自分の大学の就職率、大半の人はどういう会社に就職しているのか?学内セミナーにはどういう会社が来てくれているか?まずは、現状を知って、多くの就活生をサポートしてくれている味方、キャリアセンターの職員の方に相談しましょう。
または、就活を終えたサークルや部活の先輩、大学のOBOGを探して相談してみましょう。
あなたの知らない会社ばかりかもしれません。あなたが今行きたいと思っていない業界、職種ばかりかもしれません。それはあなたが知らないだけで、とても魅力的な職場、とてもやりがいのある仕事かもしれません。まずはそれを知ることから始めましょう。
企業は12月~3月くらいで平凡な皆さんの大学から面接して採用することはあまりありません。まずは有名大学や優秀な学生を探して、早く接触したいと思っています。それを逆手に取ればいいのです。今のうちにできるだけ自分のいる場所を調べよう。そして、知らない会社、知らない魅力的な社会を探す時間としてじっくりと取り組もう。
またその間に基本的な礼儀やマナー、言葉使いなど練習すれば必ず身に付くスキルを備えておこう。気持ちの良い対応をしてくれる学生には気持ちの良い対応を先輩たちもしてくれるはずです。優秀で有名な大学を出ている自信家よりも、周りの人はあなたの優しさ、真面目さ、丁寧さを見てくれます。そしてそれこそが実は社会に出て大切なことです。
新しいことにチャレンジするだけでは企業は上手くいきません。一生懸命言われたことを真面目に取り組む。少しずつでも成長し、周りの人に気遣いのできる仕事をする。過去の積上げが大切な仕事もまだまだたくさんあります。ミスのできない丁寧さを要求する仕事もたくさんあります。奇抜なことよりも、基本に忠実に、継続することで初めて上手くいくことの方が多いです。
皆さんにはそれができる力があります。リーダーや幹部、社長にはなれないかもしれません。または目指していない方も多いと思います。それならばあなたを求めている、あなたの力を発揮できる会社へエントリーしてみてください。
中小企業の求人状況は氷河期ではありません。むしろ人が集まらず困っています。優良企業や成長企業でも皆さんが知らないというだけでエントリーが集まらない会社もあります。
そんな皆さんが取るべき行動には、上述もしましたが、例えば以下のような選択肢があります。
・大手志向を捨てる
・学内セミナーに来てくれる会社を中心に調べて行きたい会社を見つける
・卒業生が就職している会社を調べて行きたい会社を見つける
・キャリアセンターに現実的な選択肢をアドバイスもらう
・学生には無名だけど、良い会社を書籍やWEBで調べて見つける
無名な良い会社はたくさんあります。最近だと「日本でいちばん大切にしたい会社」など日本の素晴らしい中小企業を紹介する書籍も多く出版されています。人気ランキングや就職ナビで探すのではなく、こういう本を読んで自分にあった会社を探すと良いです。エントリーの少ない中小企業の採用担当者の方が、あなたの親身になって相談に乗ってくれることもあると思います。ゆっくりとあなたの話や考えを聞いてくれる会社も多いはずです。
あなたが見つけた大好きな中小企業から内定をもらったら自信も付くはずです。とりあえず有名だから、安定していそうだから、知ってるからという動機でエントリーして内定をもらえない日々ではなく、あなたの魅力を活かせる職場を、たくさんの日本が誇る中小企業に目を向けて就活してみて下さい。
もちろん自分の実力に自信を持って、リーダーを目指したり、競争に勝ちたい人は、外資系やベンチャー、大学名で選ばない大企業にチャレンジしてください。高卒で大学中退していても活躍している人はたくさんいます。
■6.地方で働きたい就活生へ
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みなさんは時代を先取りしています。仕事は都会でするだけのものではありません。むしろ都会で働くことに違和感を覚え、地方や人間らしい生活のできる自然の多い場所へ拠点を移す人や会社が増えています。
都会のスピードで仕事をする必要もありません。たくさんのお金を稼ぐ必要もありません。自然とともに、大好きな家族や友達のいる場所に住む。自然に囲まれて仕事をする。その選択は間違っていません。
今や情報はインターネットでほとんど手に入れられるし、海外の情報でも、セミナーもUstreamやYoutubeからも情報は得られます。人との出会いもソーシャルメディアでつながることができます。
あなたにとって幸せとは何か?それを見つめた結果、地元の企業で就活をする選択はとても正しいと思います。地元の会社なら、インターネットに頼らなくてもそれこそご両親や近所の方、大学も良く知っているはずです。
結婚や出産も地元であれば、都会と違ってお金も多くかからず、親の助けも借りられます。それに子供が近くにいることで親からすれば何よりも孝行になります。
あなたの地元は魅力的な町でしょうか?あなたの力でもっと魅力的な町にしてみませんか?仕事を通して、仕事だけじゃなく、会社を越えてて同じ思いを持っている人たちと力をあわせて、役所や地域の人たちと一緒に。規模が大きいことが全てではありません。
北欧諸国や人口の少ない地域だからこそ、意思決定やスピードが速く、変えられるチャンスもあります。地元を変える政治家をみんなで選んで、もっと住みやすい町にすることだってできると思います。
都会と比較せず、あなたの道を自信を持って進んで下さい。その道を選んだ地元のお兄さん、お姉さんに魅力的な人がたくさんいるはずです。そういうモデルとなる人たちとたくさん会って、自分の考えや思いを深めて下さい。きっとその選択は正しいです。
■7.最後に
随分と長くなってしまいました。最後まで読んでくださった方ありがとうございます。また偉そうに書いてしまって気分を害した方はすいません。
僕自身、99年に就活をして、途中で辞め留年しました。就活前にはそれこそ多くのOBOG訪問をしました。自分の憧れる仕事をしている会社を実際に見に行くために、就活時期の2月に2週間活動を停止して、アメリカのポートランド州オレゴン州ポートランドにあるNIKE本社やWieden&Kennedyの本社に、英語もまともに話せないのに一人で行きました。そこで見たゴールイメージ、魅力的な職場、優しくしてくれた人たちのことを今も覚えています。
就活を辞めてから、NPOに参加したり、京都の町おこしのプロジェクトに参加したり、地元の役所の町を変えるイベントにも参加しました。そして、ベンチャー企業で実践型のインターンシップという選択肢に出会い、就活をせずにそのベンチャー、つまり今の会社ガイアックスに在学中に入社しました。
普通の就活ではなかったけれど、後悔していません。もちろん、失敗もたくさんしています。それでも自分を信じて行動してきたし、今もこれからもそのスタンスは変わりません。
仕事では、新卒内定者をフォローするSNSというサービスを2007年に立上げ、5年間新卒採用担当の方々を相手に仕事をしています。ここ3年は毎年400社以上の会社に利用して頂き、提携先もリクルート社や日経就職ナビのディスコ社、学情社など、人材系の会社と一緒に仕事をしています。
その中で得られた情報や経験、知識を元に書きました。今年の就活生はこれまで以上に大変だと思います。少しでもこの記事がみなさんのお役に立てば幸いに思っています。
後悔しない就活ができるように祈っています。この記事を読んだ社会人の皆さんも共感して頂いたら、ぜひ就活生に、学生に広めて頂けると幸いです。
ありがとうございました。
以下、追記しました。
■参考情報
1.就活しなくていい学生へ
・Startup Weekend (スタートアップウィークエンド)
2.自分に自信のある就活生へ&3.AO入試の就活生へ
・逆求人
4.有名大学の就活生へ
5.平凡大学の就活生へ
6.地方で働きたい就活生へ