オルタナティブ・ブログ > 小池良次の米国情報通信ブログ >

米国の通信業界を主体に、最新ITトレンドを追う

On Vox: 春のVON会議~アスタリスクは勢いがある~

»

サンノゼでVON会議が開催されたので、取材がてら、顔を出してきました。

インターネット電話ブームに乗って成長してきたVON会議は、いまや中小企業向け電話システムの総合ショーです。

Asterisk Worldが併設され、アスタリスク(オープンソースPBX)関連のセッションや展示が目白押しでした。着々と拡張が進んでいるアスタリスクは勢いがあります。アスタリスク会議の参加者は、同製品のユーザーが多く、質疑応答になると具体的な問題を取り上げての議論になって、迫力があります。どんどん実力をつけているのを肌で感じます。

基調講演では、インテルのAnand Chandrasekher(Sr.VP & GM, Ultora Mobility Gourp)氏が、インターネットモバイル端末の最新情報を紹介していたほか、スプリント・ネクステル社とAT&T社のネットワーク・アーキテクチャーに関する情報もありました。

こんな電話会社のネットワーク話は「VONの参加者にとっておもしろいのかな?」と首をかしげましたが、僕的には非常に興味深かったです。専門的な話で恐縮ですが、日本のNGNと米国のNGNはIMS/SDPの取り扱いで微妙に違いがあるのです。スプリントとAT&Tは具体的なブロック図を示してくれたので、「な~るほど、こう違うのか」とウキウキしました。

元FCC委員長のReed Hunds氏も登場し「中国脅威論」をテーマに話をしていました。中国に負けないように「米国も努力しなければならない」「インフラ投資をもっと充実させないといけない」と警告しています。確かに、ブッシュ政権は通信インフラを筆頭に産業基盤育成に力を入れてきませんでしたから、(選挙戦もあって)その辺をついている感じです。

明日はフェムトセルの話もあるので、また取材に行こうと思います。

 

追伸:今日、ようやく700MHzオークションが終わりました。落札者の具体的な名前などがFCCから発表されるのは数日後でしょう。楽しみです。

 

小池良次(www.ryojikoike.com)

Originally posted on ryojikoike.vox.com

Comment(0)