【学んできた】店頭でものを売るといろいろわかることがある。
クラウドファンディングでご支援いただき、商品化することができたトリックアートノート。作者は19歳のMozu君です。
詳しくは上のリンクをお読みいただきたいのですが、本日はそのできあがった商品を売るお話。
実はクラウドファンディング中から、東急ハンズのバイヤーさんに「ぜひうちで最初に売らせて欲しい」とありがたいお声かけをいただいており、支援者様にリターンをお返しした後、限定先行ということで、ゴールデンウィーク後半戦(5/3-5/6)の東急ハンズ新宿店さん8F文具フロアにて一般発売の運びとなりました。
商品を置くだけではアレですので、Mozu君来場のイベントもぜひ、ということで、彼が最初に脚光を浴びた「芸が細かすぎる自分の部屋の1/6ジオラマ」や、今回描き下ろしてもらった「トリックアートの原画」を展示しながら、サイン会を開催することに。
わたくしは今回、ノートの製作者ということで、Mozu君のマネージャーよろしく会場に詰めました。
もちろん、彼の横に立ってても仕方ありませんので、流れ的に売り子さんをやることになりますね。昨年12月の文具女子博でカレンダーを売って以来です。
(しかし文具女子博はすごかった。買う気マンマンの文具大好き女子が、大挙して押し寄せてくるという天国のような状況で、どんどん商品在庫が減っていくという、めったにない経験をさせていただきました。)
さて今回は、展示コーナーに向かってまっしぐらに来てくださるMozu君の熱心なファンは別として、一般のお客様にいかに買っていただくか?ということを考えながらの販売です。
世の中にない新しいものを買っていただくのに一番重要なのは、まずは足を止めていただくことですよね。
それには、声をかけてこちらを向いてもらうのが必須条件です。
いわゆる呼び込みですね。
初日は、ハンズ本部から応援で駆けつけてくださった社員の方が呼び込みをしてくださったので、プロの技を見ながら勉強。二日目はMozu君とともにお休みをいただいたので、三日目と四日目に呼び込みとデモを本格的にやりました。
これがなかなかにおもしろい仕事でして。
どんな言葉が最も振り向いてもらえるか?実験しながらやるのが楽しい~。最終的に、一番反応が良かったのは、「トリックアートが撮れる不思議なノートを販売しておりますー。」という呼びかけです。
結局、誰でもわかる平易な言葉で、しかも興味を持ってもらえる言葉、それを最短の文章にしたものがこれでした。これをベースに、「ツイッターで話題のジオラマやトリックアートの原画を展示しておりますので、よろしければご覧ください。」「作者のMozu君が来ておりますので、ご希望の方にはサインさせていただきます。」などのサブワードを添えたり添えなかったり。
ここで重要なのは、
・ただ連呼すればいいわけではない。お客様の耳に最も入るタイミングで声をかける。
つまり、話に夢中になっているカップルに声をかけても、聞いてないのです。話のリズムをなんとなく感じて、今なら届くかなという瞬間に呼び込むわけですね。また、一度通り過ぎた人が戻って聞いてくれることはあまりないので、前から向かってくる数メートルのところでお声かけするのがベストとわかりました。
・誰にでも同じ言葉ではなく、その人に最も適した言葉を選ぶ。
先ほど書きましたサブのセリフですね。若い人でいかにもSNSやってそうな方には、「ツイッターで話題の~」と振ってみる。年配の方には「作者の」というワードが響きそう、などなど。販売と言い過ぎるとダメっぽいと思ったら、「~展示をしております。どうぞご覧ください。」とだけ言うとか。あくまで個々のお客様に向けてお声かけするというのが、重要だとわかりました。
そうして足を止めていただけたお客様には、作者本人であるMozu君がアツく説明してくれましたので、今回は本当にたくさんの方にお買い上げいただけました。そうそう、サインが欲しそうなんだけど、モジモジされている方をお見受けした時などは、「Mozu君のサインをご希望のお客様は、レジにてお会計の後、お並びくださいませ。」と、誰にとなくアナウンスします。すると、ホッとした顔をされてレジに向かわれます。
販売のプロのみなさんにとっては当たり前のことかと思いますが、わたくしのような素人には、非常に勉強になりましたし、おもしろい経験でした。
もしかすると、東急ハンズさんの他のお店でも同じようなイベントを開催するかもしれません。大都市の大型店舗中心になるとは思いますが、もしお近くの店舗に行きましたら、ぜひお立ち寄りくださいね。(Mozu君やわたくしのツイッターでお知らせします。)
※東急ハンズ新宿店さん(8F)では、引き続き販売中です。どのコーナーかはお店の方にお問い合わせください。
※初版の在庫、残り少しですが、通販はこちらで。