【書き起こしてみた】コピーが秀逸すぎる、「イチローが、嫌いだ。」のCMが好きだ。
イチローが、嫌いだ。
オリンピックの中継などでよく目にする、「イチローが嫌いだ」というトヨタのキャンペーンCMがあります。
僭越ながら評させていただきますが、ストレートで、見事なキャッチコピー。3,000本安打のタイミングも相まって、刺さり方がものすごい。
「イチローが、嫌いだ。あの人を見ていると、限界という言葉が言い訳みたいに聞こえるから。」
一ノ瀬メイ(水泳)「イチローが、嫌いだ。あの人を見ていると、自分に嘘がつけなくなるから。」
三木拓也(車いすテニス)「イチローが、嫌いだ。あの人を見ていると、努力すら楽しまなきゃいけない気がするから。」
芦田創(走り幅跳び)「イチローが、嫌いだ。あの人を見ていると、どんな逆風もチャンスに見えてくるから。」
山本聖途(棒高跳び)
イチローが、好きだ。
そしてこれは自然と逆のこの言葉を思い起こさせます。「イチローが、好きだ。」
「イチローが、好きだ。限界という言葉を言い訳にしないから。」
「イチローが、好きだ。自分に嘘をつかないから。」
「イチローが、好きだ。努力すら楽しんでいるから。」
「イチローが、好きだ。どんな逆風もチャンスにしているから。」
好きすぎて嫌いと言ってしまう的な、人間誰でも持っている感情が、沸き起こってきます。
でも、同じ人間のはずだ。
そしてこのコマーシャルはこの言葉に結実します。
「でも、同じ人間のはずだ。」
これがまたいい。ひとつのCMの中に、つかみとオチでこんな密度の濃い言葉が詰まっているというのはなかなかないと思います。
スーパースターで、手の届かない人であるのはわかっているけれど、同じ人間。例えばわたくしたちが蟻んこを見て、どれも大差ないように見えるように、大きな視野で眺めれば、能力的にはどれも似たような「人間」という種類の生き物です。
自分にも何かできるはず。さぁ、いっちょやったろうぜ!世界をWOW!と言わせよう!
いろんなタイミングがピタリと合った、すごく効くカンフル剤のようなキャンペーンだなと。
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