ワークライフバランスを男女問題と考えるうちはレベル低いですね
こんにちは、野水です。
先週末ヤフオクの出品準備をしていたら、かみさんが「これもこれも」と1000円するかしないかの品物を次々と持ちんできて、私の労働価値って相当低く思われているな?と凹む今日このごろです。
いや、出品ってホント面倒なんですよ。
※画面はフィクションです。実在の二人は特に夫婦でも険悪でもなく別々の新婚同士です。^^;
さて、先週に引き続きイベント告知誘導記事なんですが、1月にやる予定の第4回ITACHIBA会議
『70歳まで幸せに働く方法と、幸せに働ける企業経営を考える』
は、一番最初に企画した時のタイトルは「男女バトル」という文字が入っていたんです。
昨年末にサイボウズで「大丈夫」というワークスタイル動画を公開したのですが、この時の反響の凄さに乗っかろうと男女の問題と定義して企画してしまったところが私の浅はかさでありまして、考えれば考えるほどこの問題、会社で解決する問題より夫婦間で片付けてほしい問題のほうが多くなってしまうんですね。
ITACHIBAの語源は「異立場」でありまして、仕事以外の話題を取り上げても本来的にはOKではありますが、中の人のほとんどはIT業界の人で、仕事上のつながりから集まっていて、集客もその人間関係に依存するというところからして、まあこれは来場者のご期待には沿えられないなあ、というリスクはあったわけです。
この他、私自身の準備不足などもありまして、一旦延期してテーマ含め考えなおしていたら、半年も経ってしまったわけなんです。半年前にお申し込み頂いた方、ほんとすみません。
ITACHIBAのイベントとは別にサイボウズとしてももちろんワークスタイルは追求しているわけでして、特に今年の後半はワークスタイル絡みの講演依頼が爆発的に増えたこともあり、ITの会社のエバンジェリストなのに、クラウドの話題よりワークスタイルがテーマの講演のほうが遥かに多くなっています。
そういうわけで話す傍ら、いろんな人にお話も聞くし、対談に、取材に、そしてネタ集めの勉強にいろんなワークスタイル関係の記事を読んだりするわけですが、最近わかってきたのは「男女問題でワークスタイルを語るって相当レベル低かったんだ!」ということです。
男も家事やれよ、とか、休暇制度は男子も女子もとかそういう話ではないです。
男女の場合はかなり明確な区分があるわけですが、ワークライフバランスとか、ワークスタイルで見た場合には区分は明確ではありません。
制度やチームワークのほうが追いつかないので、仕方なくどこかで線を引いて、ここまでなら雇用できる、できないとしたものであって、人はどこかしら不完全な部分を持っていますし、人によってそれが大きいとか小さいとかの差があるだけでしょう。
言葉は嫌いですが「一億総活躍社会」というのは、今までの狭い枠では働く機会が与えられなかった人に働く環境を提供して、できるだけ多くの人に、その人のできる範囲で社会貢献してもらいましょうよ、という話なのだと思います。
ですから、それは、福利厚生を充実させるとか、訓練して8時間働かすとかではなく、できるだけ多くの人に働いてもらえるような労働環境(制度、ツール、風土)を整えてゆくということでしょう。
「労働環境」というとちょっと誤解がありそうなので、正確には「社会貢献環境」なのでしょうね。
ということで仕切り直しのイベント企画には、できる限り多くの考え方を盛り込むことにしました。
まず、日本のテレワークを立ち上げた人といっても過言ではない田澤由利さん。そして、海外から来たワーキングマザー&マネージャーである三浦デニーズさん、さらには年間休日140日、出産立会制度など就活男女の羨望を集めるチャットワークCOOの山口さんと、日本企業、外資系、ベンチャー系と三通りのワークスタイルが学べます。
さらに、働く側として、自ら介護サービスを手がけながら、介護のIT化に挑戦するビーブリッドの竹下さん、週3日東京のソニーに出勤しながらあとの日々は長野県で地域デザインを手掛ける津田さん、そして数多くのワークスタイル先進企業を取材したTECH.ASCII.jp 編集長の大谷イビサさんと、まさしく多種多様でしかもそれぞれの道に精通するパネリストがそろっています。
このメンバーをボランティアベースのイベントで集められてしまったところが、この問題に関する関心の高さとか深刻さを物語っているのではないかと思います。