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悩める中小企業経営者に向けて、ITと経営をいっしょに食べてやさしく噛みくだく試み

ソーシャルメディアを活用したい中小企業のみなさんへ

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ステマ(ステルスマーケティング)なるものが話題になっていますね。

徹底的に排除を求める人も多いようですが、明確に高いお金を出して事務所経由などのルートで提灯記事を書いてもらうものはともかく、製品を無償で送って使ってもらって感想を書いてもらうとなると献本と同じだし、それが高額製品だったらどうなるなど、明確な線引きはたぶんできないでしょうから、完全になくすことはまず無理でしょう。

そもそも「芸能人が買うから、私も買う」っていう思考回路は、タレントを使ったテレビCMを見て「あの人も使っているし」と商品を買うのと同じで、結局は買う人の判断基準がどうかという問題。
ただ、事実と異なる表記ができない製品広告の規制と違って、形容詞を規制するのは難しいし、受け取り方は人それぞれですから、そのへんのリテラシーをちゃんと身につける必要があるんだろうなあと思います。

そういう一部のお金のある会社はともかく、普通の中小企業でソーシャルメディアを売上に繋げるのはなかなか難しいと思います。
「メディア」は日本語では「媒体」ですが、「媒体」自体がイメージをつけられるわけではなく、元からあるイメージを増幅・拡散する作用だけです。
いい話も悪い話も基本的には大きくすることがメディアの役割であり、やり方がえげつないときはいい話も悪くなるときはありますが、最初から悪い話がよくなることはまず無いでしょう。
それ以前にそもそも売りたい商品や会社自体に色が付いていなければ、増幅のしようもありません。

で、中小企業の本当の問題はそこなのかなあと思います。

会社にも商品にもさしたる特徴がない(もしくは特徴を表に出す努力をしていない)ところを無理やり売り込もうとするために、ステマを利用したり、SEOなどでアクセス数のみを追い求めたりして、マーケティングコミュニケーションの目的がどんどんずれていくのではないのでしょうか。

ソーシャルコミュニケーションは、マスメディアと違って双方向のやりとりで一方的にメッセージを打つことはできません。(やっても効果はありません)従来の広告手法のような連呼広告やSEOは、普通に会話を楽しんでいる場所へいきなり押しかけて一方的に名前を連呼して会話をぶち切ってしまう大音響の選挙カーみたいなものです。
マスメディアの場合は、「言う人」と「観る人」に分かれますが、ソーシャルメディアでは全員が「コミュニケーションに参加する人」であって、要するに「空気読まない」発言はできない構造なのです。

ステルスマーケティングは、その関係性がないところを芸能人などとそのファンの関係性を(お金を使って)利用してメッセージを打ち込む構造なのですが、これも商品や会社にちゃんと色が付いていることが前提です。

ソーシャルメディアに取り組んで早急に成果をだそうとする企業が失敗するのは、お客様ときちんと関係性を築けていない段階で、さしたる特徴のない会社やサービスを出して、空気読まない発言で場を汚し、効果がないことに焦って、選挙カーを走らせてしまうというパターンではないのかなと思います。

ソーシャルメディアの上では企業アカウントも同じ大きさの一人の人格です。
人格を認めてもらって関係性を作ることをまずは重視して、会話にすっと入っていける範囲から製品やサービスに関するコミュニケーションを取っていく必要があると思います。

つまり、ソーシャルメディアにおいては、企業アカウントはマス広告のような「クライアント」ではなく、飛び込みから長い時間をかけて人間関係を築いてゆく「営業マン」的な動き方が必要になるのでしょう。
まずは深い人間関係を築ける営業マンとしてどうなのかから考えてみるといいかと思います。

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