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悩める中小企業経営者に向けて、ITと経営をいっしょに食べてやさしく噛みくだく試み

バブル世代の憂鬱

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はい、私はバブル世代ですが、何か?


世間的なバブル世代の評価は、「下駄履き入社で苦労知らず、忠誠心や根性もなければIT機器も中途半端にしか使えず、贅沢と贅肉が身についた肉食系」とまあ散々です。

バブル世代は、Wikipediaによれば、「労働市場において概ね1988年から1992年に新入社した世代で、それ以前の『モーレツ社員』(団塊の世代)や、それ以降の『就職氷河期』世代などと比較されることが多い」とあります。
生まれ年に換算すると1960年代後半の生まれで、2011年現在で40歳〜45歳あたりです。

まあ、高校生までは盗んだバイクで走りだして、卒業式で校舎の窓ガラスを割りまくり、大学ではデザイナーズブランドを着て、女の子同伴でマハラジャ通いし、就職してしばらくは接待費使い放題(田舎でカメラアシスタントだった私には関係ないけど)と、客観的な事象だけ見ればひどい評価も仕方ないかなという感じです。

自分を振り返って見れば、学生時代にITと無縁の生活を送り、就職してからは初めて職場の宴会を私的理由で欠席する「新人類」世代だったんだなあと思います。

散々な言われようは、我々が今まで犯してきた事実の積み重ねではあるのでしょうが、それにしても今社会を支えている第一線の現場指揮官は、この世代が多いということも一方では事実です。

大量採用世代だが、不況でポストがなく急に強まった職責への負荷に耐え切れず、今になって脱落者が続出という現象もある一方で、大企業の役員や代議士名簿に同世代が顔をのぞかせるようにもなってきています。

世代論では画一的に捉えられ、「俺は違う!」とつい言いたくなる気持ちはありますが、「団塊の世代的労働観」のまま「ITや個人主義」を中途半端に身につけて「若い時にちらほやされた苦労知らず」というのは全部が全部そうでないにしても、世代的に共通に背負っている背景です。


この秋にリリース予定のサイボウズ Office の新バージョンのコンセプトの一つに「肉食系リーダーが草食系部下とどうコミュニケーションを取るか」という議論がありました。
この議論をしながら、私が考えたことが自分が属する「バブル世代」です。
もちろん、シャコタンのセドリックに乗って(都会ではDCブランド着てBMWですが)ナンパに精を出した世代ですから、正真正銘の肉食系です。

職場内の草食対肉食をどうするかは、また別途書きたいと思いますが、バブル世代が社内で若い世代とちゃんとコミュニケーションするためには、「団塊世代の労働観」をまだ持っていて、「ずっと右肩上がりの青春時代」を送ってきたと事実は受け入れておいたほうがいいでしょう。

「気合でなんとかなるさ!」とか「礼儀がなってない!」とつい口にしてしまうのは、これらの世代的な世界観によるもので、それこそ若い世代に気合と根性が足りないのではなく、違う環境で育った人とのコミュニケーションでは別の軸で語らないといけないのです。

「空気を読む」ことは大切ではありますが、違う空気を持つ人の空気は読めません。
ITの使いこなしも同様で、今は今に合ったやり方があるし、そもそも我々の世代より若い人のほうが体の中でITを理解していますから、よほどうまく使いますね。
リアルなコミュニケーションが円滑でない場合、それをネット上に移しても結果は同じ。
コミュニケーションのやり方こそ、彼らに学ぶ部分が多いのではないかと思うのです。

じゃあ、具体的にどうしたら?というのは、また次の機会に。(^^

※ しかしまあ、名乗った後の質問が必ず「車、何乗ってる?」と車で人格を測られたあの頃、我々は人としてよりハイソカーの運転手として評価されていたんだろうかと思うと、今の若い人達のほうがよほど人をちゃんと見てますよね。(笑

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