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悩める中小企業経営者に向けて、ITと経営をいっしょに食べてやさしく噛みくだく試み

クラウドで会社がどう変わるかを、バクッと本質で説明する試み

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たぶん今回は消化不良になりそうです。
けど、私のブログごときにそんなに読む時間をかけられないでしょうから、長くない字数でクラウドの本質に迫ってみたいと思います。


クラウドの利点としてIT業界では様々なセールストークが出回っています。
「サーバー管理の手間がいらない」「外出先から簡単にアクセスできる」「在宅勤務に最適」「情報システムのイニシャルコストが抑えられる」「災害時にデータの保全が可能」「システム導入の速度が上がる」「資産管理が楽」などなど、耳にたこができるほど聞かされているのではないでしょうか。


しかし、経営者にとっての本当のクラウドのメリットはなかなか伝えられていません。
理由はいろいろあります。

まずセミナーやプロモーションの対象が情報システム管理者であり、経営者はそこには来ないこと。
説明に長い時間が必要になること。
真のメリットを発揮させるには、ある程度の時間と会社の組織や戦略に関わる必要があり、売る側としては労力がかかりすぎること。
本来、そこで説明役を担うべき人達自身が、クラウドの本質を理解されていないのでは?と思うこと(これは想像です)

など、いくつかの理由が思い浮かびます。

販売促進目的のセミナーや、プロモーションでは時間とミッションの制約からなかなかそこまでは言及できませんので、せめてブログで語ってみることにします。


クラウドで企業の仕事はどう変わるのだろうか?

この説明をわかりやすくするために、ITではなくリアルなオフィスの変化の例を使ってみます。

私はマイクロソフトのオフィス(ソフトではない)を2回見学したことがあります。
1度目は10年前、まだ私がIT業界に転職して間もない頃です。
「社内ツアーしてみますか?」という「ツアー」という響きからして新鮮だった私の目に写ったマイクロソフトは、ちょっと前のアメリカ映画に出てくるような、パーテーションで区切られた個人作業重視のいわゆるエリートなホワイトワーカーをイメージさせるオフィスでした。
図書館のように個人ごとに区切られたパーティションの中は、ひとりひとりが作業に没頭できる環境で、キーボードの音だけが室内に響く静かな環境の中で、生産性の高い個人作業が行われている印象がありました。


先月、新しいオフィスを見学する機会があったのですが、以前の記憶の残る私には、そのダイナミックな変化がまた新鮮でした。
今度はパーティションは全く無く、デスクの境界線すらわからないようなフラットさに変身していました。
それどころか、デスクスペース、ラウンジ、カフェテリア、会議室のどこでも、作業が行えるデスクスペースとすぐに使える大型のモニターが配置され、会社の中をうろうろしながらみんな好きな場所で作業やミーティングを行っていました。

あくまで私見ですが、個々人の生産性を単純に上げるには以前のオフィスのほうがいいような気がします。しかしダイナミックな変革が必要なとき、個人や組織の壁を超えてさまざまな思考をシャッフルし、全く新しい発想や、角度を変えた視点を持とうとするときには、新しいオフィスのほうがいいでしょう。

クラウドを理解するときに、クラウドの価値をどこよりも真剣に考えてオフィスまで変えてしまうこの例はわかりやすいのではないかと思います。

全世界で8万人の従業員数を誇るあの大きな会社が、ソフトウェアベンダーからクラウドサービスの会社へものすごい勢いで変貌しようとしています。
プラットフォームはモチロンのこと、UIや販売形態、ライセンスに到るまで、一年前でも想像すらしなかったようなダイナミックな変化を行える理由は、クラウドというものが世界をどう変えてしまうのかということをよく考えた上で、企業戦略も社員のワークスタイルも、そして社員のものの考え方までも変えていっているからに違いありません。

人は自分の見渡せる範囲でしか、何かを変える発想というものはなかなか沸いてきません。
パーテションで区切られた空間では自分の中でだけ、部や課で区切られた職場ではその中で、支店なら支店の中でだけなんとか変えてゆこうと考えるものです。

しかし、場所という単位を超えて、雲の上を仕事のプラットフォームにすれば、社長だけではなく社員みんなの意識が空高くのぼります。
雲の上から社員みんなで同じ景色を見下ろしながら、会社を変えて、仕事を変えてゆけるダイナミックな仕組みこそがクラウドの醍醐味なのです。

それは中小企業にとっては、個人や会社、地域という枠すらも超えて、中小企業同士の連携による仮想企業体や、日本中、世界中に広がるネットワークに広げる可能性を秘めています。

それこそ雲をつかむような表現になり恐縮ですが、このイメージの違いをまずは持った上で、クラウドを活用した新しい会社のありかたというものを考えてゆく必要があると思います。


「ええい!よくわからん!」という方、すみません。まだ私の技量が足りません。
しかし、ブログのタイトルが、「バブル世代にクラウドの価値を伝えること」を意味していますから、また折りにふれチャレンジしてみます。

Comment(5)

コメント

なかなか面白い試みだと思いました。1回目のなので試行錯誤だとは思いますし、マイクロソフトの例も、本質を語りたいという気持ちは伝わってくるのですが、クラウドによりどう変わっていくかという布石にするには、少し遠いアプローチにも見えました。ですが、そんなふうにダイナミックに考え・感じることが重要なのかも、と考えさせられました。

草苅さま、コメントありがとうございます。
私のブログはターゲットをバブル世代の中小企業経営者においているので(本当にそういう方々にどれくらい読まれているかは調べていないのですが)、IT用語を使わずにどうしたら説明できるかを試みています。まあ、確かにちょっと距離ありますよね。また長い目で見ていただければ・・。^^;

Ifreeta

自社サーバーからクラウドに変更しただけでは明確な違いが見えないので、上司には説明が必要でしょう。

「外出先から簡単にアクセスできる」「在宅勤務に最適」「災害時にデータの保全が可能」「システム導入の速度が上がる」「資産管理が楽」は、自社サーバーでも可能なので説得材料にはなりません。

TVCMのクラウドには個人情報の扱いに危ないところが見えますし、個人情報をクリアしているのならばクラウドでなくても可能だと思われます。

村上達也

興味深い記事でした。わたしは1クラウドベンダーとして「リアルの制約から解放されることで得られる自由度」がクラウドの本質だと解釈してます。

Ifreetaさん、村上さん、個々の特徴はクラウドでなくても全て可能でしょうが、全部ひっくるめて早く安価にできるという部分で違うのでしょうね。そういう意味で「リアルの制約から解放されることで得られる自由度」は正しくそのとおりと思います。
そして、ビジネスのやり方を変えてしまえる可能性は、情報システム部だけではなく、経営陣がそれを理解していないと可能性のままで終わってしまいますね。

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