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~攻撃は最大の防御なり~正解のない対策を斜めから斬る

「情報システム部門」が「情報戦略部門」になるための5つの視点

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私の思う「情報システム部門」は、技術志向だなぁ。。。と常々感じていました。改めて思うところは、「情報システム」だから技術志向で良いのだろうと。。。しかし、「情報戦略」となると技術も必要ですが、「それ以外」の問題提起となる問題の発見が重要になってくると思いました。問題の発見も提起するにも、広い視野と応用、創意工夫が必要になり、これらはセンスが重要になってくると思っています。

情シ部は意識の改革や戦略的な人事をやらなくてよいのかITproより

情シ部が真に企業の情報戦略部門になるためには少なくとも解決しなければならないものが三つある。それは「技術の空洞化の問題」「情シ部員の意識の問題」「戦略的人事の問題」である

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情シ部が情報戦略部門になるためには,情シ部にそれだけの人材が必要である。IT技術だけではなく会社の経営やビジネスや業務などにも明るい管理者や部員がいなければならない

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マスコミや識者,経済産業省,IT企業の方々も考えてほしい。「情シ部門は情報戦略部門たれ」「CIOはどうあるべきか」と“べき論”を言うのも結構だが,それよりも日本企業の現実を直視し,現実味のあることを提言してほしい。また,メーカーのトップや営業担当者は,顧客のトップや情シ部長に“売らんかな”の話だけではなく,情報化に関する企業や情シ部の現実の問題点を指摘・問題提起をしてほしい。

問題って見えているようで、見えていないものです。いかにも問題なこともありますが、問題をそれっぽく見せる見せ方のが、問題があるのでは?と思うことが多くあります。本質と違う部分に問題を変えて、それが問題である!と言えば、「やっぱりそうか」と思うものですが、それは知っていたことに問題があったことを指摘されて思い出したようなものです。それよりも「そんなことが・・・」と、新しい発見を感じることのが、当事者も知らなかった問題なのでは?と思うのです。

この視点になれば、さらなる連鎖的に色々と見えてくるものです。

私の感じている、「情報システム部門」が「情報戦略部門」に変われないポイントは5つあります。

 1.「情報システム」は技術志向が強いので、技術だけでどうにかしようと偏ってしまい

 2.マネジメントの方々も「情報システム」は技術志向で、よくわからないから任せっきりにしてしまい

 3.「情報戦略」は推進したいが、「技術と戦略」がセットなので、組み合わせの落としどころが見えなく

 4.決裁権を持つ方はシステムに疎いので、その判断基準に明確なモノがなく

 5.「情報システム部門」は明確な基準を持っているが、決裁権がなく振り回されている。

これが現実ではないでしょうか?負のスパイラルのようです。

5つを、広く大きな視点で見れば、これこそがマネジメントでは?と思ってなりません。

マネジメントが大きく関与しない限り、「戦略部門」には変われません。「情報システム」と「情報戦略」は機能が違います。情報技術を円滑に動かすことと、これらを使って戦略というマネジメントをする。機能に違いがあるのだから、一方だけではどうにもなりません。融合してこそ成長出来るのです。

情熱をもった経営者の方にお会いする機会も多くありますし、現場でマネジメントが動かずに苦労している情シスの方々も多くいます。

ITを駆使しているのに、ビジネスに不可欠な要素なのに、もったいないなぁ・・・と思うことが多くあります。交通整理のようにすれば、少しは円滑に進んでいくと考えています。情報という材料も、環境もあるのですから。。。と思うのでした。

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