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もしも洞察力があったなら……。

日米首脳会談に見る日本再興のチャンス

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今朝のニュースでは日米首脳会談に挑む麻生氏とオバマ氏の映像が放映されていました。1時間という、大変短い時間の首脳会談ですが、オバマ氏は日本の現政権を通じて、世界的な経済・金融危機の克服に向けての連携を確認するなど、大局的な期待の交換をしたのだと思います。

アカデミー賞で2つの偉大なオスカー授与が行われ、WBCでは日本の上位成績への期待が高まります。スポーツ、文化という側面で、日本は世界での注目度が上がっているといえるでしょう。政局も同じです。オバマ大統領がホワイトハウスへ招待した初めての外国首脳として、今回の首脳会談は世界各国で報道が行われました。オバマが日本を真っ先に招待した理由は何でしょうか。

やはり、現アメリカ(合衆国)にとって、日本は政治経済、文化、芸能、スポーツなど、どれをとってもアジア諸国に多大な影響を与える国であると認識しているからだと私は推察します。コミュニケーション戦略の鉄則のひとつに、「Influence the Influencer」というルールがあります。コミュニケーション目的を短時間で効果的に果たすには、“影響力のある者へ影響せよ”、という意味なのですが、オバマ政権の目の前には課題が山積み。外交は効率よく行わなければ結局時間と予算を無駄使いしてしまいます。新興国の成長が期待されるアジアにもっとも影響を与えるために、国際通貨円をも擁する現経済大国の日本をまず始めのコミュニケーション対象として選んだ*のだと言えるでしょう。

*就任直後に訪問した隣接国を除く

日本政権とどのようなコミュニケーションが行われたかは、アジア諸国に広く伝えられ、大きな針路として受け止められるでしょう。さてこれは同時に、日本が、アジアのリーダーでありつづけることを宣言する好機でもあります。課題は、好機到来でも、語るべき中身と人物が充分でないということでしょうか。

幸運の女神がゆっくりと走っているように映ります。その前髪を早く掴み取ってほしいと思うのは、きっと私だけではないでしょう。

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