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”情報通信テクノロジは人々を幸せにする”を信条に、IT業界やアジア・中国を見つめていきます。

「製造業アジャイル」ではなく「アジャイル製造業」へ!

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去る2019年11月15日(金)に「製造業アジャイル勉強会」(〜「製造業だから」と言う言い訳の壁をぶっこわす!〜)というイベントに参加した。

僕のチームのメンバーが主催した勉強会ではあるが、事前に知らされず(汗)、気がついたときには一般枠が満員となっていたので、ブロガー枠で補欠に申し込み、無事に参加できた。(大汗)
ちなみに会場は、六本木一丁目の株式会社mediba内カフェスぺース「8cafe」。medibaさん、ありがとうございます。

約70名の参加者中、製造業に所属している人が60%を超える!という、ホントに製造業の集まりであった。

第1部は、某自動車完成車メーカーさんのプレゼン。あるある話。だいたい以下のような内容。

  • IT部門所属ではなく、生産部門所属の人が1年前から生産現場の効率化を「片手間」にアジャイル開発でスタート。1年経った現在は18名の体制にまで成長しているという。
  • メーカーにおけるITに対する現場の声は、
    「俺たちが必死で稼いだ1円・1秒を一瞬にして使ってしまうIT! お金は使わせない!!」
    というものだったそうだ。
    そこで、内製で外部流出費用なしで、現場の効率化のためのシステムを草の根活動として実施。徐々に評判が広まり、ついには
    「現場部門が予算を確保し提供してくれる」という状態にまでなったという。
  • 大企業で人材がたくさんいるので、探せば思わぬところに逸材がいる。 (しかし、IT部門にはいなかった)
  • 開発期間が1ヶ月なのに、企画、稟議などためのパワーポイント 作りに3ヶ月を要した。

続いて、オープンスペーステクノロジー(OST)と呼ばれる自己組織的な幾つかに分かれての異なるテーマに対してのディスカッション。

僕は1つのグループにどっぷりとではなく、様々なグループを渡り歩きながら、参加者の皆さんの課題意識を探ってみた。

  • アジャイルを導入しようとしたがうまくいかない。
  • そもそも、作るものが決まっている製造業にアジャイルは不要なのではないか?
  • 製造業にはアジャイルは合わないのでは?
  • そもそも内製のための人材がいない。
  • そして、経営層の理解が得られない。
  • やりたいのは、アジャイルではなく、スクラムなのかもしれない。
  • B2Cとしての顧客接点が無い。エンドユーザーまでの距離が長い。
  • いまだにハードウェア偏重型。

聞いていて感じた事は、どうも「アジャイル」を導入しなければならない、と言う指針のもと、「アジャイル」が目的化しているケースが少なくなさそうに感じた。
もともと日本の製造業は、現場の創意工夫で世界に誇る高品質・低価格な製品を生み出してきた歴史があり、DNAには「アジャイル的」な文化を持っているはずである。変化の激しい、不確実な未来へ対応するためには、このDNAに刻み込まれている「アジャイル」を現在の事業、そして事業変革に生かすような「アジャイル製造業」への転換を図ることが良さそうだと思った。

このイベント、想像以上に製造業からの参加者が多く、また皆さんが活発な意見を出していることが非常に印象的であった。 継続して開催されることを希望する。(うちの会社のイベントスペースも使おう!)

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