本番導入が65%に!【OpenStack ユーザー調査結果】
OpenStackユーザーサーベイの2016年4月分の結果が発表されている。 このサーベイは年2回行われており、同じく年に2回開催される OpenStack Summit にあわせて結果が発表されている。
調査結果は、ここからダウンロードすることができるが、以下に結果の概要を紹介する。
OpenStackユーザーを業界別でみると、68%がIT業界と圧倒的に多い。
北米が約半数を占めるが、以前から多くのユーザーがいた欧州にアジアが追いつき、欧州24%、アジア24%と同数となった。
ユーザーの企業規模は、10万人以上の企業から10人以下の企業まで比較的まんべんなく使われているように見える。 ただし、これは本番だけではなくテスト導入も含まれている。
OpenStack採用の理由は、標準化とベンダーロックイン回避である。
OpenStack をプロダクション(本番)環境として利用している割合が65%にまで増加している。 2年前の調査結果の33%から倍増している。
OpenStackをオンプレミスでのプライベートクラウドとして利用しているユーザーが過半数である。
Nova, Cinder などの基本機能部分の導入が多いのは当然であるが、意外なことにオブジェクトストレージであるSwiftの導入は約半数にとどまっている。 オンプレミスでのプライベートクラウド用途としては、オブジェクトストレージにニーズはあまりないのだろうか?
OpenStack上で稼働させているのは、未だ開発やテストが主流である。 ただし、IaaS が第2位であるが IaaS 自身が目的ではないので、このIaaS上で何を稼働させているかが気になるところである。
100台以上の物理サーバーを動かしているユーザーが24%であり、1000台以上の物理サーバーを動かしているユーザーも6%となっている。
仮想サーバー(インスタンス数)では、1000以上の仮想サーバーを稼働させている割合が30%であり、なんと100万仮想サーバーを稼働させているユーザーも1%いるとのことである。
日本においても昨年あたりから OpenStackの導入例が急速に増加しており、今後OpenStackの利用を検討している場合にはこのユーザー調査にも目を通しておくことをお勧めします。