オリンピックと人材育成
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フィギュアスケートの日本人活躍が目覚しい。 今回のバンクーバーでは出場した男女6人の全員が入賞。 浅田真央、安藤美姫、鈴木明子、高橋大輔、織田信成、小塚崇彦。
この輝かしい成果は本人やコーチの努力はもちろんであるが、継続的に実施してきたスケート連盟による人材育成があるそうだ。
1992年、6年後の長野オリンピックに向けた取り組みを開始。 プログラムの名前は、『全国有望新人発掘合宿』。別名野辺山合宿。 全国から8歳から12歳までの有望な小学生スケーター、100名を集め、選考を行う。5分間走(持久力)・50m走(瞬発力)・垂直跳(パワー)・握力と背筋力・反復横跳(敏捷性)・立位体前屈(柔軟性)等の体力測定、そして、個々のジャンプやスピン、ステップ等のスケートのテストを受け、潜在能力や柔軟性、表現力、はては祖父母の体形まで考慮に入れて将来性をはかられる。約1週間かけて指導と選出を行い、将来性に期待できる素材と思われる人材を選抜。
この野辺山合宿で見込まれた者は、全日本ノービス選手権などへのシード権が与えられる。また、観客や審判員の前に立つことの重圧に打ち勝てるようになるために、小学生でも海外の国際大会に派遣して経験を積ませるという。海外の一流コーチや振り付け師がつくようになる。
今回の入賞者たちは、このプログラムによって育成された選手達であり、また前回のトリノオリンピック金メダリストの荒川静香はこの合宿の1期生である。
このような目標を明確にした長期育成プログラムというのは大切ですね。
振り返って我がIT業界の人材育成はどうだろう?
少なくともこれまでは、長期的視点がなく、また総花的で目標が定まっていないような気がする。
シニアな方々を集めた業界団体ばかりを作るのではなく、若手・中堅を集めた世界に通用するIT人材育成を行う組織があってもよいのではないだろうか?
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