地図嫌いを集めてクラウドソーシング
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地図好きと地図嫌い
『世界は分けてもわからない』 (福岡 伸一 著)に、興味深いことが書いてある。
だいたい以下のような内容だ。
人は地図好き(Map Lover) と 地図嫌い(Map Hater)という二種類に分けられる。
地図好きは、鳥瞰的に世界を知りたい。
地図嫌いは、世界の全体像なんて知らなくていい。地図好きは、現在地と目的地が定まらないと行動できない。
地図嫌いは、とにかく行動を始めて、様子を見ながら修正していく。地図好きは、起点、終点、上流、下流、東西南北が気になる。
地図嫌いは、とにかく目的に向かっていれば、それでいい。地図好きは、ジグソーパズルを完成図を見て作る。
地図嫌いは、とにかく今手に持っている一片と結合できるものを探す。
著者の福岡氏によれば、生物を構成する細胞も地図嫌いなのだそうだ。
心臓の細胞、肝臓の細胞、脳細胞は、人体の全体像など知らない。 全体の中での自分の役割など知らない。ただ、隣接する細胞を見て、『貴方がそうなら私はこうなる』という具合に細胞分裂をしていって、最終的に人体全体ができ、機能するそうである。 DNAには、『全体の設計図』が書いてあるわけではなく、『プログラム』が書いてるだけだそうだ。
このアプローチは、オープンソースの開発や現在注目されているクラウドソーシングにも適用できるような気がする。 全体最適を考え設計し個々の詳細を決めていくのではなく、個別最適の集合体で全体最適を模索していくモデルである。 Just Ideaなので、もう少し考えてみたい。
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