気づくスキル
「何かがおかしい」
ふと感じるときがあります。
人と会ったとき。
チームの中に入ったとき。
それは肌感覚で伝わってくるものなのですが、大抵は「気のせいかな」と何もアクションを起こさないでいると、裏では事が良くない方向に走り出していたりすることがあります。
この手の失敗も多く、本当はアクションを起こした方が良かったと思うこともしばしばなのですが、そのときは「気のせいと思いたい」という気持ちのほうが強く,意図的に自分を欺いてしまうのです。
この「気づく」ということは、じつはとても大事なことであり、重要なスキルなのです。
リーダーともなれば、この「気づくスキル」を養っていかなくては、組織を危うい方向に向かわせてしまいます。
「ハーバード・ビジネス・レビュー」6月号にて「リーダーは"第一級の観察者であれ 倫理の過ちを見逃す6つの罠」という論文が掲載されていました。
「気づくスキルを養う」方法について3つのことが書いてありましたので、ご紹介しましょう。
・・・・(以下抜粋して引用)・・・・
「内省し過去の過ちを分析する」
自社で問題が生じた場合、それが倫理に関わるものであろうとなかろうと、自分自身やそのチームが果たした役割を考えてみるべきだ。過去にどの危険信号を見逃したか。自分やチームは疑わしい行動を見逃す動機を持ってはいないか。騙されやすかったり、人の善意を信じすぎたりする傾向はないか。自分の弱点はどこで、それをどう改善すれば今後の過ちを防げるだろうか。
「外部の意見を取り入れる」
自分の組織について、1歩引いた立場から自問してみよう。その人事方針は、動機づけられた見落としや利害の対立を助長していないだろうか。外部の助言者から見て、リスク担当マネジャーは、滑りやすい坂で滑り落ちる者を出さないように各事業者と密に接しているだろうか。内部よりも外部の者のほうが組織の脆弱なところに気づき対処方法を提案するには長けている。外部者を登用し、従業員、組織構造、システム、プロセスに関して新鮮で先入観のない目で見てもらうことを検討してみよう。
「敏感に気づく組織を作り上げる」
リーダーは自分自身の気づく能力の向上に努めるたけでは不十分だ。"第一級の観察者"になり、疑わしい行動があれば詳しく調べ、何かがおかしいと思う場合には思い切って発言する。あるいはさら追求するように訴えるのだ。その範を示すために、自ら違反に言及し、必要とあらば、疑わしい状況の対して透明性とスピード、温情をもって対処しよう。
・・・・(以上抜粋して引用)・・・・
成功している経営者の方とお話していると、細やかなことにとてもよく気がつかれます。
「気になる」ことは、どんなことでもすぐに質問して来られます。
やはり、「気づくスキル」を持っていることが、組織を素晴らしくしていくために必要なのだということを改めて考えさせられます。