ほんのわずかしかない痩せる細胞 深呼吸を行って猫背を直し活性化
知人が、整体に行ったとき「肩周辺が凝っているから『深呼吸』するように」と言われたそうです。
確かに、深呼吸は筋肉を使います。
「えっ?呼吸って、肺が膨らんだり、しぼんだりすることじゃないの?」と思われるかもしれませんが、肺自体に膨らんだりしぼんだりする機能はありません。
肺は胸式呼吸か腹式呼吸かどちらかで行われます。
私がおすすめする腹式呼吸は、横隔膜という筋肉で行います。
横隔膜は、肺の下にある、ドーム型をした筋肉で、この膜が上下することによって呼吸を行っているのです。
息を吸うと横隔膜が下がり肺がふくらみ、息をはくと横隔膜が上がり肺がしぼみます。
横隔膜の動きは、慣れないとなかなか分かりにくいのですが、「横隔膜ブレス」と「ドギーブレス」という呼吸法を行うことで、簡単に意識できるようになりますよ。ご興味のある方は下記のリンクをご覧くださいね。
リンク:どんなに他のボイストレーニングが成功していても横隔膜が使えていないと良い声は出ない 横隔膜の簡単なトレーニング
今日の記事は、「横隔膜の呼吸」からちょっと視点を変えて説明します。
このとき、じつは、猫背になっていると、横隔膜の呼吸がやりにくくなってしまうのです。
知人は、一日パソコンを10時間以上使うそうで、猫背になって呼吸が浅くなっていました。
それを整体師さんに指摘されたのだと思います。
猫背になると、肩甲骨と肩甲骨周辺の筋肉を使わなくなります。
そして、使わなくなるとどうなるか?
まず、慢性的な肩こりになります。
そして、恐ろしいことに、背中に贅肉がついて身体が丸まっていき、固くなった肩甲骨周辺の筋肉のおかげで腕がだんだん上がらなくなります。
四十肩や五十肩の原因になってしまうののです。
長時間のパソコン→猫背→呼吸が浅くなる→肩甲骨周辺の凝り→慢性的な肩こり→背中に贅肉→四十肩・五十肩
呼吸が浅くなることで、様々な慢性疾患が起こってしまうのです。
特に、肩甲骨周辺の筋肉は、エイジングが進みやすく、油断すると若くてもあっというまに「お年寄り体型」に。
私はあまり人の年齢を聞かないのですが、ある猫背の知人が予想しているより10歳も若くて驚いたことがあります。
じつは、肩甲骨周辺には「褐色脂肪細胞」という、脂肪を燃焼させてくれる細胞があります。
この細胞は、身体全体の中でも肩甲骨の周辺や心臓、肝臓の周りだけ、ほんのわずかしか存在しません。
参考→褐色細胞を増やす方法
ですから、パゾコンで猫背になりそうになったら、椅子に座りながらでも良いので、お祈りするように手の指を組んでお腹を覗き込みながら、組んだ手を「う〜ん」と前に引っ張りましょう。
背中がのびる感じがしたらOKです。腕をグルグルまわすのも良いですよ。
この動作は、仕事中しょっちゅうするわけにはいきませんので、その後は常に横隔膜を使った呼吸です。
呼吸が安定すると、猫背になりにくく姿勢もよくなりますよ。