くしゃみが大きいと良い声が出やすい
この前、電車に乗ろうとホームに立っていたら、ある男性が「ふえ〜〜〜〜ックショ〜〜イ!」と床が振動するような大きなくしゃみをしました。
向かい側のホームにいる人たちにもハッと振り向くほどの響きと、豊なボリューム。
女子高生二人が嫌そうにクククと笑いながら「うっさいね〜〜」とささやいています。
確かに、つい何日か前はかなり花粉がキツく、私自身もくしゃみの連続でしたので、気持ちは分かります。
しかし、私はこういう人を見ると、ついつい職業柄「この人はボイトレすれば良い声がでるようになりそうだ」と思ってしまうのです。
それでは、なぜくしゃみの音は大きくなるのでしょうか?
1、自己主張(?)
実家で父がよくとてつもなく大きな音でくしゃみをしていました。
外では少し控えめにしているようでしたが、家では思い切り大きな音で、しかも、くしゃみの最後に「ホオイホオイ〜〜〜」という尾ひれがつきました。
「なんでこんなに大きな音なの?」と聞きましたら「家ではくしゃみくらい思い切りさせろよ〜」「大きなくしゃみをするとすっきりする。”くしぇっ”なんてしていたら、キモチワルイだろう!」と言います。
大きなくしゃみをすると、5人家族でしたが、他4人は何かしていても全員が動きを止めていました。父はそれをチラリみてなぜか満足そうにしていました。「お父さんはここにいる」という自己主張なのかもしれないと思いました。
2、横隔膜
くしゃみをすると、横隔膜がしっかり動きます。
私は、ボイストレーニングを始めて横隔膜を鍛えるようになり、確実にくしゃみの音が大きくなりました。
しかし、花粉症の時期は大変です。
起きるとくしゃみの連続で、朝から体力を使いぐったりしてしまいます。
外では、周囲の方々に不愉快な思いをさせないよう、遠慮して音を小さくするように努力していますが、横隔膜のエネルギーが内にこもるのでこれも意外に疲れます。
横隔膜が強くなると、反動でくしゃみも激しくなるのです。
男性で体力のある人は横隔膜もそれなりに強いので、くしゃみの音も自然と大きく発声することができるのでしょう。
ただ、注意も必要です。
旅行の前夜にうっかり身体を曲げてくしゃみをしたら、一発でぎっくり腰になり、楽しみにしていた旅行をキャンセルした苦い思い出があります。
たまに、くしゃみで骨折することもあるそうです。病院に行ったとき「花粉症の時期はくしゃみの骨折が多いよ」と聞きました。気をつけたいですね。
以上、くしゃみはなぜ大きくなるのか?でした。
体力が弱っているとき(骨粗鬆症など)は注意が必要です。
また、横隔膜が強化されてくると、ぎっくり腰や、筋を痛める可能性があるので、しっかり身体を安定させて行ってください。
外でくしゃみをするときは、人を不愉快にさせる場合がありますので、できれば周囲に人がいないところでしたほうが良いかと思います。
ただ、くしゃみだけ大きくて良い声が必ず出るというわけではありません。ある程度はボイトレもしてくださいね。
しかし、本当に、そろそろ花粉症も終わってほしいですね。