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自然エネルギーを語り新しい民主主義への一歩が踏み出されたこの日「”・・・とは言っても”を一回でも減らす」ことが次なる未来へつながる #openkonc

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2011年6月12日総理官邸で行われた、自然エネルギーに関する「総理・有識者オープン懇談会」インターネットでのライブ中継を見ました
 
内閣官房参与でソフィアバンク代表の田坂広志氏の呼びかけで行われたこの懇談会。
菅首相をはじめ、有識者には、元サッカー日本代表監督、岡田武史さん 、ソフトバンク社長の孫 正義さん、ミュージシャンの坂本龍一さん(ビデオメッセージによる参加)、福山内閣官房副長官らを迎えて、有意義な議論が行われていました。
 
本日は、中継を見て、私なりに感じたことをご報告したいと思います。
 
「これから自然エネルギーを充実させていくためにはどうしたらよいか?新しいエネルギーのあり方とは?」」
 
孫さんは、
「私の知っている人の中には、エネルギーの98%を自給でまかなっている方もいる。そこまででなくとも良いが、例えば、ソーラーシステム。これは『つけた瞬間に』使用量が20%マイナスになるのです。”いらない電気を消そう”と意識が高まるんですね。お米を作っている農家が、残飯を捨てないで大事に食べるのと一緒だと思う。」とおっしゃいます。
 
デンマークで風力発電の風車が回っている音をうるさいと思わず”儲かっている”と思うマインド。人間の心の中まで考えた施策が必要なのですね。
 
元サッカー監督の岡田さんは
「組織的には分散型が強い。生命もサッカーもそう。中央集権だとある程度まで行くがそれ以上はいかない。エネルギーも分散型にせざるを得ないのではないか?人間の体も、新しい細胞一つ一つに対して脳が命令しているわけではない。ただ、脳はその枠組みだけは作らないとならない。例えば脳が拒否してしまうと身体が死んでしまう」
と、サッカーや人に例えて新しいエネルギーのあり方を示唆します。
 
実は、個人個人が競争したり、自由に動き始める方が組織は強くなるということなんですね。
オーケストラや合唱もそうですね。
「仲良しクラブ」だったり、カリスマ(指揮者)の指示を全員が待っているだけ、というより、組織の中で競争が働いて、緊張感を持っている方が、良い音楽をしているところが多いように思います。
 
岡田さんはさらに力強く語ります。
 
「アメリカ・インディアンの言葉で好きな言葉があります。『自然は子孫から借りている、未来から来るもの。だから傷つけたり汚してはいけない』皆さん、『・・・とは言っても』と言われるかもしれません。しかし、この『・・・とは言っても』を一回でも減らさなくてはならないのです。」
 
当日ツィッターでも盛んに意見が出されていました。
(興味のある方はこちらの動画をご覧下さい→リンク
 
田坂さんは、「この日新しい民主主義の最初の一歩が踏み出せた」とおっしゃいました
 
最後、菅首相の感動的な言葉で締めくくられました。

「僕の好きな本に『宇宙からの帰還』というのがあります。月から見た地球は偶然の存在とは思えない。太陽に少しでも近ければ蒸発、少しでも遠ければ凍る、H2Oという液体があった。創造主が奇跡的に創ったものを、自分たちの手で自分たちが住めないようなところにしてはいけない。」
 
「考えなくてはならないのは”楽しい”なんですね」と言っていました。
辛くて寂しい自然エネルギーではなく、「楽しい」「面白い」そんな自然エネルギーを目指せたらさらに広がると思います。
 
震災、原発問題があったことがこの日のきっかけになったのは、一方で悲しいことでもあります。未だ大きな苦しみや悲しみの中にある方も大勢いらっしゃる。
 
素晴らしい日本になるためのこの大事な第一歩。見届けました。

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