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ライフワークとしての学びを考えます。

1クラスに女子30人男子2人というような状況が7年間続く学校、入学しますか?

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こんな学校だったらどう思われますか?
 
日本の音大は男女比が極端です。

付属音楽高校時代は、一学年約90名で、男子6名、一クラスに2名しか男の人がいません。
男子は一学年合わせても野球の試合が出来ないのです。

大学でさらに同じくらいの人数を採りますが、少し多めに男子が入学するくらいで、比率の変化はほとんどありませんでした。基本的に高校大学と7年間教育なので、高校から入った学生は大学までその状況が続きます。
 
なぜここまで男子が少ないのか。
 
一つの原因として、男子がピアノやバイオリンをやっている絶対数が少ないのだと思います。

楽器、ピアノやバイオリンは10歳なるまでに何をやったか、というのが大変重要です。
しかし小学生の男の子が、外で遊ばずに家で座ってピアノを、しかも毎日長時間弾いている、というのは、かなり特殊な状況ではないかと想像します。
 
私も、母親に「ピアノの練習は?」とはよく言われましたが「勉強しなさい」というのは一度も言われた記憶がありません。
 
やっぱり子供は遊びたいのです。
そして遊べば疲れるのです。
疲れたあとの練習はめんどくさいのです。

楽器はすぐにスラスラ弾けるようにならず、音大受験レベルまでにするには、辛抱強く反復練習をしなくてはならないので、遊びたい盛りの子にお稽古を続けさせるのは並大抵のことではないと思います。
 
まずそこを乗り越えることが第一関門です。
 
そして、苦労して入学したとして、卒業後の仕事が少ないことも大きなネックです。
 
基本的に、ほとんどの学生は一般企業への就職活動を行わないのが主流です。
しかも、男子の場合は、結婚したとき家族を養っていかなくてはならなりませんので、あまり中途半端な気持ちの方は入学してきません。
 
これでは男子の人数が少なくて当然ですね。
 
皆さんやはり気になるのでしょうか。
某音大の入試案内のQ&Aにこんな内容のものがありました。

  Q 男子は少ないと聞いていますが、1学年何人くらいいて、学校生活はどのように送っていますか。
 
  A 学年によって、2~9名と人数は異なります。少ない人数の時でも、楽しく学校生活を送っています。
 
しかし、彼らはなぜか男同士で集まっていることが多く、いつも教室の一番後ろの隅っこにかたまって座っていました。
もしかしたら、大勢の女性に囲まれるというのは、想像しているより居心地の良いものではないのかもしれませんね。
 
それではさぞかしモテたのでは?とお思いでしょう。
 
私が知っている限りですが、はた目で見ている分には理屈ぬきにアイドルなみにモテていました。
 
その他大勢の女子音大生は、真面目に練習にいそしむのが心穏やかに学生生活を送るための心得です。

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